卓球のラバー貼りは、正しい手順さえ覚えれば初心者でもきれいに仕上げられます。必要な道具はラバー用接着剤・スポンジ・ハサミの3つだけ。この記事では、ラバーの選び方から接着剤の塗り方・貼り付けのコツ・カットの仕方まで、失敗しないための全工程をステップ形式で解説します。
「気泡が入った」「端がズレた」といったよくある失敗の原因と対処法もまとめているので、初めて自分で貼り替える方も安心して読み進めてください。

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卓球ラバーの貼り方に必要な道具一覧
道具を揃えることが、ラバー貼り作業成功の第一条件です。必要なものが途中で足りなくなると、仕上がりに影響します。
ここでは必須道具とあると便利な道具を分けて解説します。また、接着剤の種類を正しく理解することは、仕上がりの品質だけでなく競技規則への適合にも直結します。しっかり確認しておきましょう。
必須道具:接着剤・ハサミ・カッターナイフ・カッターマット
まず最低限これだけは手元に揃えてください。どれが欠けても作業がうまく進みません。
- 接着剤(液体タイプ):卓球専用の水溶性接着剤を選びます。競技で使えるのは水溶性接着剤と接着シートのみです(ITTF・JTTA規定)。
- 塗布用スポンジ(グルーアプリケーター):接着剤を均一に伸ばすための専用スポンジ。再利用するとダマになるため、使い捨てが推奨されます。
- 裁ちばさみ(中型・よく切れるもの):100円ショップのものは切れ味が不十分です。フッ素コートタイプはゴムが刃に付きにくくおすすめです。
- カッターナイフ:スポンジ部分のカットに使用します。切れ味が落ちると仕上がりが悪くなるため、替え刃を事前に用意しておきましょう。
- カッターマット:机の保護と安定した作業面の確保に欠かせません。カッターを使う際はぜひ敷いてください。
あると便利な道具:ローラー・保護シート・サイドテープ
必須ではありませんが、これらがあると仕上がりのクオリティが格段に上がります。特に保護シートとローラーは、中級者以上も含めて多くの選手が使っています。
- ラバー用ローラー:貼り付け時にラバーとブレードの間の空気を抜くのに使います。力を入れすぎず、軽く転がすのがコツです。
- 保護シート(フィルム):トップシートに貼ることでラバーの伸びを防ぎ、カット時の安定感が高まります。切断後もそのまま保護シートとして使い続けられる一石二鳥アイテムです。
- サイドテープ(エッジプロテクター):ラケット側面を衝撃から守る仕上げ材。幅は6〜12mmなど種類があり、ラケットの厚さを超えない幅を選ぶことがJTTAの規定で定められています。
- 扇風機:接着剤の乾燥を速めるのに有効です。ドライヤーの温風はラバーが伸びる恐れがあるため、送風のみ使用するか扇風機を使いましょう。
接着剤の選び方:水性接着剤と接着シートの特徴比較
接着剤の選択ミスは競技規則違反や打球感の低下につながります。まず種類の違いを把握しておきましょう。
| 種類 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 水性(液体)接着剤 | 低粘度〜高粘度の幅がある。接着力が安定しやすく、貼り直しも可能 | 打球感を重視する中・上級者、接着力を細かく調整したい人 |
| 接着シート | 両面テープ状。乾燥時間が不要で扱いやすい | 初心者、スポンジが薄い粒高ラバー・一枚ラバーを使う人 |
水性接着剤の粘度について
水性接着剤にはサラサラ系(低粘度)とトロトロ系(高粘度)があります。
低粘度タイプは塗りやすく乾きが早い反面、接着力はやや控えめ。高粘度タイプは接着力が強い分、ラケットがやや重くなる傾向があります。初心者にはサラサラ系が取り回しやすくおすすめです。
競技規則上の制約(必読)
有機溶剤系接着剤(スピードグルー)やVOCを含む接着剤、ブースターは使用禁止です。ITTF・JTTAの共通ルールにより、使えるのは水溶性接着剤と接着シートのみと定められています。
購入前にラベルや商品説明で「水溶性」「水系」と記載されているか確認する習慣をつけましょう。
- 有機溶剤系接着剤(スピードグルー)の使用
- VOC(揮発性有機化合物)を含む接着剤の使用
- ブースター(ラバー性能を化学的に高める薬剤)の塗布
- 接着剤の種類が不明なまま競技で使用すること
- 必須:水溶性接着剤・塗布用スポンジ・裁ちばさみ・カッターナイフ・カッターマット
- あると便利:ラバー用ローラー・保護シート・サイドテープ・扇風機
- 競技使用できる接着剤は水溶性接着剤と接着シートのみ(ITTF・JTTA規定)
- 初心者にはサラサラ系(低粘度)の水性接着剤か接着シートがおすすめ
卓球ラバーの貼り方:基本手順6ステップ
手順通りに進めれば、初めてでもきれいに貼ることができます。各ステップで「何をするか」「なぜ必要か」「失敗を防ぐポイント」の3点を押さえながら読み進めてください。
なお、接着剤の乾燥時間や塗布量はメーカーによって異なります。ぜひ使用する接着剤の説明書を手元で確認しながら作業を進めてください。
ステップ1:古いラバーをラケットから剥がす
まずサイドテープを剥がし、グリップに近いラバーの端をつまみます。斜め方向にゆっくりと引きながら剥がしていきましょう。
勢いよく剥がすとブレード(木材面)を傷める原因になります。時間をかけて丁寧に行うのがポイントです。
剥がし終えたら、ブレード面に残った古い接着剤の膜を指の腹でやさしくこすり取ります。消しゴムのカスのようにポロポロと取れるので、面を清潔な状態にしてから次のステップへ進みましょう。
ステップ2:ラケット面とラバーのスポンジ面に接着剤を塗る
最初に新品ラバーのトップシート側(打球面)に保護シートを貼っておくと、作業中にラバーが伸びるのを防げます。プロも実践しているひと手間です。
ラバーを裏返し、スポンジ面に接着剤を出します。量の目安は10円玉〜500円玉大。塗布用スポンジで一方向にムラなく伸ばしましょう。ムラがあると気泡や凹凸の原因になります。
続いてラケット面にも同量を塗り、同様に均一に伸ばします。片面ずつ作業すると管理しやすく、乾燥のタイミングを把握しやすくなります。
- 接着剤を厚く塗りすぎる(気泡・はみ出しの原因)
- 指で直接塗り広げる(ムラになりやすい)
- ラバーの端まで塗らずに真ん中だけ塗る(端が浮く原因)
ステップ3:接着剤を完全に乾燥させる
接着剤が乳白色から完全に透明になるまで待つことが、このステップの最大のポイントです。目安は10分以上ですが、室温・湿度によって変わります。
梅雨や冬は乾きが遅く、夏や乾燥した日は早めに乾きます。扇風機の送風で乾燥を促進できますが、ドライヤーの温風はラバーが伸びる原因になるため避けてください。
白い部分が少しでも残っていたら、透明になるまで待ち続けましょう。1時間以上置いても接着力は問題ありません。焦りが一番の失敗のもとです。
ステップ4:ラバーをラケットに位置合わせして貼り付ける
貼り始める前に向きを確認します。公認マーク・メーカーロゴがグリップに最も近い位置に来るように合わせましょう。これは競技規則で定められた必須事項です。
グリップ側のセンターラインを合わせ、ラバーをラケットと平行に置いて位置を確認してから貼り始めます。一度貼り合わせると剥がしての貼り直しは難しいため、ここでの位置決めを特に慎重に行ってください。
ステップ5:ローラーまたは手で空気を抜きながら圧着する
ローラーを使う場合は、グリップ側から先端方向へ軽く転がします。強く押しすぎると逆効果なので、体重をかけず転がすだけで十分です。
手で行う場合は手のひら全体でゆっくり押さえながら圧着します。保護シートを貼っておくと、トップシートを直接触らずに済むので安心です。平らな本を当てて上から押さえる方法でも代用できます。
最後にラバーのエッジ(端)部分まで丁寧に圧着し、浮きがないか全体を確認しましょう。
ステップ6:余分なラバーをカットしてサイドテープで仕上げる
裁ちばさみをラケットのエッジに沿わせながら、少しずつ切り進めます。大きすぎるはさみは沿わせにくいため、中型サイズが適切です。
スポンジの断面が見えるように切ることを意識すると、仕上がりがきれいになります。細かいガタつきはサイドテープで隠せるので、修正の深追いは不要です。
最後にサイドテープを貼ってラケット側面を保護すれば完成。新品ラバーを貼ったらすぐ使い始めず、一晩寝かせると接着剤が完全に定着し、ラバーがラケットに馴染みます。
- 古いラバーをゆっくり剥がし、ブレード面を清潔にする
- スポンジ面・ラケット面に接着剤をムラなく塗る
- 乳白色→透明になるまで完全乾燥させる(10分以上)
- ロゴ・マークの向きを確認し、位置を決めてから貼る
- グリップ側から先端へ向けて空気を抜きながら圧着する
- エッジに沿ってカット→サイドテープで仕上げ→一晩寝かせる

ラバーのカット方法:材質別の切り方を選ぶ
カット失敗は、初心者が最もよく経験するミスのひとつです。ハサミ・カッター・両方を組み合わせた方法のうち、ラバーの材質や仕上がりへのこだわりに合わせて最適な方法を選びましょう。
トップシートのカット:ハサミで切る場合の注意点
ラケットのエッジ(側面)にハサミの刃を沿わせながら、グリップ側から先端に向けて少しずつ切り進めるのが基本です。多くのプレーヤーに選ばれるポピュラーな方法です。
ハサミを選ぶ際は、大型の裁ちばさみではなく中型のよく切れるハサミを使いましょう。大型だとラケットに沿わせにくく、ガタつきの原因になります。
- 粘着ラバーや一枚ラバーにはフッ素コート加工のハサミが効果的(ゴムの粘着剤がつきにくい)
- カット前にトップシートへ保護シートを貼った状態で切ると、刃が引っかかりにくい
- 多少のガタつきはサイドテープで隠せるため、許容範囲として問題ない
スポンジ断面のカット:カッターで切る場合の注意点
カッターマットの上にラケットを置き、ブレードのエッジに沿って刃を引いていきます。断面をきれいに仕上げたい方に向いている方法です。
特に、スポンジ部分(厚みがある箇所)はカッターで切ると断面が整いやすいメリットがあります。
- 刃を一度に深く入れすぎる(断面が乱れる原因になる)
- 古くなった刃をそのまま使う(引っかかり・ガタつきの原因になる)
仕上がりにこだわる場合:スポンジとトップシートを分けて切る場合の注意点
ハサミとカッター、それぞれの長所を組み合わせた方法です。スポンジの断面の美しさとトップシート表面の仕上がりを両立できるのが最大のメリットです。
手順は以下のとおりです。
- カッターでスポンジ部分を切り、断面をきれいに整える
- ハサミでトップシート部分を仕上げ、表面の引っかかりや細かいガタつきを整える
- スポンジ断面のわずかなガタつきは、最後にサイドテープを貼ることでほぼ隠せる
- ハサミのみ:手軽に始めたい初心者・多くのプレーヤーが実践する定番法
- カッターのみ:断面の仕上がりを重視したい方・スポンジが厚めのラバーに有効
- スポンジとトップシートを分けて切る:仕上がりにこだわる中級者・両方の道具を持っている方におすすめ
初心者が陥りやすい失敗への対処法
ラバーを初めて貼る際、気泡・ズレ・接着剤ムラなどのトラブルはよく起こります。多くの失敗は貼り直しや部分修正で対処できるため、まずは原因を把握して落ち着いて対応しましょう。ここでは失敗ごとに「原因→対処法→再発防止」をセットで解説します。
施工精度に関する失敗への対処法
気泡(空気)が入ってしまった場合
主な原因は、接着剤が完全に乾いていない状態で貼ったか、圧着が不十分だったケースです。貼り合わせのスピードが速すぎると空気を巻き込みやすくなります。
対処法は、保護シートをラバー面に当てた状態で、ローラーや指を端から中心へ向かって押し出すように動かすこと。保護シートを挟むことでトップシート(ラバー表面)への傷つきを防げます。
ラバーが斜めにずれて貼れてしまった場合
原因は貼り付け前の位置合わせ不足。グリップのセンターラインとラバーのセンターをきちんと合わせないまま一気に貼り付けると、斜めにズレやすくなります。
対処法として、貼り直し直後(接着剤が固着しきる前)であれば、ゆっくり剥がして位置を調整し直せる場合があります。完全に固着したあとは無理に剥がすとラバーが傷むため、早めに気づくことが重要です。
カットのラインがガタガタになった場合
原因は、ハサミをラケットの側面に沿わせず、一度に深く切ろうとすることが多いです。保護シートなしでカットすると刃が安定しにくくなります。
修正方法として、出っ張っている部分だけを少量ずつ切り整えましょう。深追いして切り直すと形が崩れやすいため、修正は最小限にとどめることが大切です。
- スポンジ断面が正確に揃っていれば、表面の軽微なガタつきはサイドテープで隠せる
- サイドテープはラケット側面を保護する役割も持つため、仕上げとして貼るのがおすすめ
接着剤の管理に関する失敗への対処法
接着剤を塗りすぎた場合
原因は、接着剤を一度に出しすぎたり、薄く塗れずに何度も重ね塗りしてしまうことです。
対処法として、乾燥前であれば余分な接着剤をスポンジや指で取り除きましょう。乾燥後に薄い膜が残っても接着力や打球への影響は小さいですが、ラバーが重くなる点には注意が必要です。
- 接着剤の量の目安は10円玉大〜500円玉大(ラバーの大きさに応じて調整)
- 足りなければ乾く前に少量ずつ追加する
- 一度に大量に出すと調整が難しくなる
接着剤が少なすぎた場合
原因は、接着剤を節約しすぎたり、塗り伸ばしのムラで一部が薄くなったりすることです。
対処法として、貼り付け前(乾燥段階)であれば不足箇所に少量を追加塗布して乾かし直せます。貼り付け後に端が浮いてきた場合は、浮いている部分に接着剤を少量流し込んで再圧着しましょう。
ラバーの向きに関する失敗への対処法
ラバーを表裏逆に貼ってしまった場合
公認マークやメーカーロゴは、グリップに最も近い位置に来るよう貼るのがルール上の義務です。粒高・表ソフトの場合は粒の向きも確認が必要です。
原因はラバーの向きを確認せずに貼り付けてしまうこと。接着剤が固着する前であれば、慎重に剥がして貼り直せる可能性があります。完全に固着したあとは剥がして再貼りが必要で、ラバーが再使用できるかは接着剤の種類によって異なります。
- 接着剤は完全に透明になるまで乾かしてから貼る
- グリップのセンターとラバーのセンターを合わせてから貼り始める
- 接着剤の量は10円玉〜500円玉大を目安に均一に塗る
- カットは一度に深く切らず、ハサミをラケット側面に沿わせて少しずつ進める
- ガタつきが軽微ならサイドテープで仕上げる
- 貼る前にロゴの向きを確認してからラバーをセットする

ラバーの種類別:貼るときの注意点
ラバーの種類によって、接着剤の量・塗り方・貼る向きの確認ポイントが変わります。「なんとなく貼れた」では性能を引き出せないこともあるため、自分が使うラバーの特性に合わせた手順を把握しておきましょう。
裏ソフトラバーを貼るときの注意点
最もよく使われるラバーです。まず表裏の向きをぜひ確認しましょう。スポンジ面(ザラザラした面)がラケット側、ツルツルした打球面(トップシート)が外側になります。
液体接着剤・接着シートどちらでも対応可能です。ただし、テンション系裏ソフトは接着剤の乾燥が不十分だとラバー本来の反発性能が出にくくなる可能性があります。メーカーの説明書を確認し、乾燥時間をしっかり確保してください。
表ソフトラバーを貼るときの注意点
表ソフトは粒が外向きになっている面がトップシート(打球面)です。裏ソフトと見た目が紛らわしいため、貼る前に向きをしっかり確認しましょう。
貼り方の手順は裏ソフトとほぼ同じで、液体接着剤・接着シートどちらも使えます。スポンジなしの一枚ラバータイプは接着シートが扱いやすい場合があります。
粒高(ツブ高)ラバーを貼るときの注意点
粒高にはスポンジが薄いものや、スポンジなし(OX)タイプも多くあります。スポンジが薄い分、液体接着剤を使う場合は塗りすぎに注意。少量で十分で、塗りすぎるとラバーが反り返りやすくなります。
接着シートはスポンジが薄いラバーへの貼り付けにも扱いやすく、初心者にはとくにおすすめです。
- カット後は粒が欠けていないか確認する
- 粒の根元でカットすると剥離の原因になる
- 粒の先端側から刃を入れるイメージで、ゆっくりカットすると欠けにくい
粘着ラバーを貼るときの注意点
中国製の粘着ラバーには、あらかじめ接着剤が塗られていないタイプが多くあります。接着シートまたは液体接着剤を使って貼り付けます。
粘着面の扱いには注意が必要です。貼り付け直前まで離型紙(保護フィルム)を剥がさないこと、そして指紋や埃をきっとつけないことが粘着力を維持する基本です。
クリーナーとの相性が悪い粘着ラバーもあるため、メンテナンスには専用クリーナーを使うか、手やボールの跡を乾拭きで除去する方法が有効です。保管には粘着タイプの保護フィルムを使い、ラバー表面を守りましょう。
- 離型紙は貼り付け直前まで剥がさない
- 粘着面に指・埃・汚れを付着させない
- 保管は粘着タイプの保護フィルムで密閉する
貼り替えのタイミングと寿命の見極め方
ラバーはゴム製品のため、使わなくても空気・光・熱・湿気によって少しずつ劣化します。消耗品であることを前提に、交換のサインを早めに察知することが大切です。
ラバー交換を示すサイン:見た目の変化チェックリスト
まず目視で確認できる劣化サインを押さえましょう。以下のうち1つでも当てはまれば、交換を検討してください。
- 打球痕(ボールが当たった跡)が消えなくなった
- 表面に白い線や筋(打球による傷跡)が残り続けるようになった
- ラバーの端(エッジ付近)が欠けている、または欠けやすくなった
- 【表ソフト・粒高】粒がすり減って低くなっている、粒の表面の線が消えている、粒の根元にひび割れがある
- 【粘着ラバー】粘着力が明らかに低下し、ボールをくっつけて持ち上げられなくなった
ラバー交換を示すサイン:打球感の変化チェックリスト
見た目に変化がなくても、プレー中の感覚で気づけることがあります。「なんか違う」と感じたらまずラバーの状態を疑うのが定石です。
- ボールが以前より飛ばなくなった(弾みの低下)
- ドライブをかけても回転がかかりにくくなった(摩擦力の低下)
- 切ったはずのサーブが止まらず、相手に簡単にレシーブされる
- 下回転に対するドライブがネットにかかりやすくなった
- 自分のドライブに対して、相手のブロックがオーバーミスしなくなった
練習頻度別の交換目安期間
サインが出る前でも、一定期間が経過したら交換するのが基本です。ゴムの酸化・硬化は避けられず、見た目に変化がなくても性能は低下しています。
| 練習頻度 | 交換目安 | ラバー種別ごとの補足 |
|---|---|---|
| 週1〜2日(1〜2時間) | 約3ヶ月 | テンション系:2〜3ヶ月 |
| 週3〜4日(1〜2時間) | 約2ヶ月 | 裏ソフト高弾性:約3ヶ月 |
| 週5〜7日(毎日) | 約1ヶ月 | 表ソフト・粒高:4〜5ヶ月 |
| (頻度問わず) | 種別参照 | 粘着ラバー:スポンジ弾性が落ちたら3〜4ヶ月目安 |
- ラバーはゴム製品であり、使用・未使用に関わらず劣化が進む消耗品
- 見た目と打球感の両方から交換のサインを確認する
- 練習頻度に合わせた目安期間(週1〜2日で約3ヶ月など)を参考に定期交換する
ラバーを長持ちさせる日常メンテナンス
適切なメンテナンスを続けることでラバーの寿命を大幅に延ばせます。クリーニングと保管の両方を正しく行うことが、性能を長く維持する鍵です。

クリーニングの正しい手順
練習のたびに毎回クリーニングを行うのが基本です。目に見えなくても汚れや皮脂はきっと付着しており、放置するとラバーの劣化を早めます。
裏ソフトラバーのクリーニング手順
泡タイプのクリーナーが液だれしにくく扱いやすいためおすすめです。正しい手順で行いましょう。
- 専用ラバークリーナー(泡タイプ)をラバー表面に吹き付ける
- 専用スポンジで一方向に優しく拭き上げる
- クリーナーが完全に乾いてから保護シートを貼る
- 円を描くように拭く(汚れが広がるためNG)
- クリーナーをつけすぎる(ラバー劣化を早める)
- 乾く前に保護シートを貼る(クリーナーが閉じ込められる)
表ソフト・粒高ラバーのクリーニング
ミストタイプのクリーナーが粒の間に入り込みにくく適しています。拭き方の方向は裏ソフトと同様に一方向で行いましょう。
粘着ラバーのクリーニング
粘着ラバーはクリーナーを使うと粘着力が低下する場合があるため注意が必要です。トップ選手の多くは、手や柔らかい布でボールの跡を軽く拭き取る方法を選んでいます。
正しい保管方法
クリーニングと同じくらい重要なのが保管方法です。正しく保管すれば、ラバーの性能を長く維持できます。
- 保護シートを貼る:ホコリ・酸化・物理的な傷からラバーを守る。粘着タイプは粘着ラバーの性能維持に有効、非粘着(吸着)タイプは幅広いラバーに使いやすい
- ハードタイプのラケットケースで保管:衝撃・湿気・ホコリから守れる。ソフトケースより変形・破損のリスクが低い
- 保管場所は冷暗所を選ぶ:高温はラバーを軟化させ、低温は硬化させる。直射日光と多湿も避ける
- 乾燥剤(シリカゲル)を活用:ラケットケース内に入れて湿気対策を徹底する
- 吸着タイプの保護フィルムは定期交換:吸着力が低下したら交換のサイン。目安は約1〜2ヶ月
- 毎回のクリーニングと正しい保管でラバーの寿命は大きく変わる
- 粘着ラバーはクリーナーの使用に注意し、クリーナーなしのケアを検討する
- 保護シートと冷暗所保管を組み合わせることで劣化を最小限に抑えられる

知っておくべきラバー貼り付けのルールと規定
試合に出るなら、ラバーの貼り方には競技規則が関わってきます。接着剤の種類・ラバーの色と厚さ・公認マークの位置まで、知らずに違反すると失格になるケースも。ここでは国際大会(ITTF)と国内大会(JTTA)それぞれの規定をわかりやすく整理します。
ITTF(国際卓球連盟)が定める接着剤の成分規定
ITTFが使用を認めている接着剤は、水溶性接着剤(Water Based Glue / WBG)と接着シートの2種類のみです。
かつて主流だったスピードグルー(有機溶剤系接着剤)は、VOC(揮発性有機化合物)を含むことが問題視され、健康への影響と競技の公平性の観点から2008年に禁止されました。ラバーの弾みを高めるブースター・チューナーと呼ばれる後処理剤も同様に使用禁止です。
大会によってはラケット検査でVOC検査(Enezテスト等)が実施され、基準値を超えた場合は失格になることがあります。市販の「水溶性」と表記された製品を選べば問題ありません。
ラバーの色と厚さに関するルール
色と厚さのルールはどちらも明確に数値・条件が定められています。貼る前にぜひ確認しましょう。
色のルール
ラケットの片面はぜひ黒、もう一方の面は黒およびボールの色と明確に区別できる明るい色にする必要があります。2021年10月からカラーラバーが解禁され、黒と赤の組み合わせ以外も選択可能になりました。
ITTFが許可している色は以下の6色です。
- 黒
- 赤
- 緑
- 青
- 紫
- ピンク
両面を同じ色にすることはできません。対戦相手がどちらの面で打ったかを判別できるようにするためのルールです。
厚さのルール
ラバーの厚さは、接着剤の層も含めた合計で規定されています。
| ラバーの種類 | 厚さの上限 |
|---|---|
| スポンジあり(サンドイッチラバー) トップシート+スポンジ+接着剤の合計 | 4.0mm以内 |
| スポンジなし(一枚ラバー) | 2.0mm以内 |
市販のMAX表記ラバーは4.0mm以内に収まるよう設計されています。ただし、粘度の高い接着剤を厚く塗ると規定値を超える危険がありますので、薄く均一に塗ることが重要です。
また、ラバーはブレードの打球面全体を覆うように貼り、ブレード端からのはみ出しは最大2mm以内が許容範囲です。
公認ラバーシールの確認と貼り付け位置のルール
公認ラバーの種類と、貼り付け時のロゴ位置も規則で定められています。試合前のラケット検査に備えて、事前にしっかり確認しておきましょう。
公認ラバーの種類と確認方法
| 大会区分 | 必要な公認 | リスト確認先 |
|---|---|---|
| 国内大会(JTTA主催) | J.T.T.A.A.マーク | JTTA公式サイトのラバーリスト(PDF) |
| 国際大会(ITTF主催) | ITTFのLARCリスト掲載 | ITTF公式リスト(6ヶ月ごとに更新) |
ITTFのラバーリストは6ヶ月ごとに更新されます。リストから削除された場合、国際大会での使用はすぐにできなくなります。国内大会では、JTTAAマークがあればメーカー申請により最大2年間使用延長が可能です。
(出典: 公益財団法人日本卓球協会「公認ラバーリスト」)
貼り付け位置のルール
ラバーに印刷されている公認マーク・メーカー商標・ロゴは、ぜひグリップ(柄)に最も近い位置に来るように貼ることが日本卓球ルールで定められています。ロゴ部分を切り落として貼ると規則違反となり、失格になる場合があるため注意が必要です。
(出典: 公益財団法人日本卓球協会「よくあるご質問(ルール)」)
- 有機溶剤系接着剤(スピードグルー)やブースターを使用している
- ラバーの厚さが接着剤込みで4.0mm(一枚ラバーは2.0mm)を超えている
- 両面のラバーの色が同じになっている
- ロゴ・公認マークを切り落として貼っている
- ITTFまたはJTTAの公認リストに掲載されていないラバーを使用している
- ラバーに著しい剥がれや破損がある
- 接着剤は水溶性(WBG)または接着シートのみ使用可
- ラバーの色は黒・赤・緑・青・紫・ピンクの6色から選択し、両面は異なる色にする
- 厚さはスポンジありで4.0mm以内、スポンジなしで2.0mm以内(接着剤含む)
- 国内大会はJTTAAマーク、国際大会はITTFリスト掲載を確認する
- ロゴ・公認マークはグリップ側に来るよう貼り、切り落とさない
まとめ:卓球ラバーの貼り方は道具と手順を守れば誰でも成功できる
この記事で解説してきた内容を振り返りましょう。道具・乾燥・カット・ルールの4つを押さえるだけで、ラバー貼りは格段に安定します。最後に要点をまとめて、次のアクションへつなげてください。
- 道具を揃えることが最初の一歩。必須は水溶性接着剤・裁ちばさみ・保護シートの3点
- 接着剤は競技規則で水溶性または接着シートのみ使用可能。スピードグルー・ブースター類は禁止
- 最重要工程は「乾燥」。接着剤が完全に透明になるまで貼り付けない
- カットはサイドテープで補える。多少のガタつきはサイドテープを活用することでカバーできる
- 色・厚さ・公認マーク・ロゴの向きを守ることで競技規則に適合した貼り方になる
- ラバーは消耗品。週1〜2日なら約3ヶ月、毎日なら約1ヶ月が交換の目安。練習後のクリーニングと保護シートで寿命を延ばせる
まずは道具を揃えることから始めてみてください。
次に、使用予定のラバーがJTTAまたはITTFの公認リストに掲載されているかをぜひ確認しましょう。
(出典:
日本卓球協会「公認ラバーリスト(PDF)」、
日本卓球協会「よくあるご質問(FAQ):ルール」)
- 水溶性接着剤・裁ちばさみ・保護シートを用意する
- JTTAまたはITTFのラバーリストで使用ラバーを確認する
- この記事の手順通りに、実際に貼ってみる
ラバー選びや用具についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
- 卓球のラバーの種類を徹底解説|自分に合う1枚の選び方がわかる
- 卓球ラバーの厚さ選び方完全ガイド|戦型・レベル別におすすめを解説
- ラバー保護シートのおすすめ人気ランキング12選|選び方を素材・サイズ・粘着力から徹底解説
- ラバークリーナーのおすすめ人気ランキング10選|選び方や成分で比較

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