アップダウンサーブは、同じフォームで上回転と下回転を打ち分ける、試合で最も相手を惑わせるサーブの一つです。見た目にほとんど差がないのに、返球が大きく変わる——その仕組みを理解するだけで、レシーブミスを誘う強力な武器になります。
この記事では、アップダウンサーブの基本的な仕組みから、回転をかけるフォームのコツ、上下を打ち分ける練習法まで順番に解説します。初心者でも取り組みやすいよう、よくあるミスと修正ポイントもあわせて紹介します。

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卓球のアップダウンサーブとは
アップダウンサーブとは、まったく同じスイングフォームから上回転(アップ)と下回転(ダウン)を打ち分けるサーブです。打球の瞬間まで回転の種類を相手に読ませない点が最大の武器。回転の変化だけでレシーブミスを誘いつつ、甘い返球を3球目で仕留めることもできる万能サーブです。
代表的な使い手:吉村真晴選手
アップダウンサーブの使い手として広く知られるのが、Tリーグ・琉球アスティーダ所属の吉村真晴選手です。吉村選手は自身の「最も自信のあるサーブ」としてアップダウンサーブを挙げており、その完成度は世界トップクラスと評されています。
同選手のサーブはモーションの精巧さが特に際立っており、上回転と下回転の見た目の差がほぼゼロと言われています。プロの試合映像を参考にすると、目指すべき完成形のイメージがつかみやすくなります。
- 同じスイングから上回転・下回転を打ち分けるサーブ
- 接触位置だけで回転を変えるため、モーションで判断できない
- 上回転は返球を浮かせて3球目攻撃へ、下回転はネットミスを誘う
- サービスエースと3球目攻撃の両方に機能する万能サーブ
- 吉村真晴選手が世界トップレベルの使い手として知られる
上回転と下回転の違い
アップダウンサーブは2種類の回転を同じ見た目で打ち分けます。それぞれの特徴を整理しておきましょう。
| 種類 | 回転 | バウンド後の変化 | 狙い |
|---|---|---|---|
| アップ(上回転) | 前進回転 | 高く跳ね上がる | 返球が浮いて3球目攻撃のチャンスを作る |
| ダウン(下回転) | 逆回転 | 沈み込む | 相手のレシーブを低く抑えてミスを誘う |
上回転はバウンド後にボールが伸びて相手の返球が浮きやすくなります。下回転はバウンド後に沈むため、レシーブをネットに引っかけさせやすくなります。
相手が見分けにくい理由
アップダウンサーブが強力な理由は、スイングのモーションが上下どちらの回転でもまったく同じに見えることです。回転を決めているのはラケット面とボールの接触位置だけ。ラケットの当たる場所をわずかに変えるだけで回転を切り替えられるため、相手はスイングを見ても判断できません。
試合で機能する2つの場面
アップダウンサーブは「直接得点」と「3球目攻撃」の両方に対応できます。
- サービスエース狙い:下回転と思って合わせた相手がネットミスを犯す
- 3球目攻撃:上回転で浮いた返球をドライブやスマッシュで仕留める
- レシーブを読んで展開を作る:相手が迷う分だけ返球が甘くなり主導権を握れる


アップダウンサーブの打ち方【基本手順】
アップダウンサーブの核心は、「下回転スイング→上回転フォロースルー」を速く・滑らかにつなげる2段階スイングにあります。外見上のスイングを上下回転で同じに見せることが、相手を惑わす最大のポイントです。まず下回転から習得し、後から上回転のフォロースルーを加えていくのが上達の近道です。

ボールのトスと構えのポイント
トスは手のひらを開いた状態(オープンパーム)でボールを静止させ、ほぼ垂直に16cm以上投げ上げます。トスの際に指でボールに回転をかけてしまうと反則になるので、真上に投げることを意識しましょう。
打球前は肘を引いてラケットを体の後ろに隠すことがポイントです。インパクト直前までラケット面を相手に見せないことで、フェイント効果が生まれます。打球はボールが落下する途中のタイミングで行いましょう。
- 手のひらを開いてボールを静止させる(オープンパーム)
- トスはほぼ垂直に16cm以上投げ上げる
- トスでボールに回転をかけない
- 肘を引いてラケットを体の後ろに隠す
- ボールが落下する途中でラケットを当てる
スイングの基本動作
アップダウンサーブは、下回転サーブのスイング+上回転のフォロースルーを1セットとしてつなげる2段階スイングが基本です。腕のしなりと手首を柔らかく使い、スイング全体を速く・滑らかに見せることが重要になります。
フォロースルーの動作を上下どちらの回転でも統一して見せることで、相手はどちらの回転が来たか判別しにくくなります。初心者はまず打球点が少ない下回転から先に習得し、感覚をつかんでから上回転のフォロースルーを加えるイメージで練習してみてください。
上回転・下回転を打ち分けるスイングの違い
アップとダウンで変わるのは「ひねるタイミング」と「ボールを擦る位置」の2点だけです。外見上のスイング軌道は同じに見せることが目標です。
上回転(アップ)を出すときのスイング
下回転スイング全体をテイクバックと捉え、振り上げる局面でボールに当てます。ボールに接触した後にひねるようにラケットをボールの上部へ擦り上げるのがポイントです。
ラケットを少し寝かせる(垂直より倒す)と、ボールの上側を擦りやすくなります。バウンド後にボールが跳ね上がり、相手の返球が浮きやすくなる効果があります。
下回転(ダウン)を出すときのスイング
下回転はボールに接触する前にラケットをひねっておき、振り下ろす局面でボールの下部を擦ります。ラケットを立てる(垂直に近い角度)ことで、ボールの下部を強く擦って強い回転をかけられます。
バウンド後にボールが沈む動きになり、相手のレシーブを低く抑えることができます。上回転との違いは「ひねる前か後か」と「擦る位置が上か下か」だけで、スイングの外観は同じに見せることを意識しましょう。
| 種類 | ひねるタイミング | 擦る位置 | ラケット角度 |
|---|---|---|---|
| 上回転(アップ) | 接触後にひねる | ボールの上部 | やや寝かせる |
| 下回転(ダウン) | 接触前にひねる | ボールの下部 | やや立てる |
回転量を調整するためのラケット角度と接触点
回転の強弱は、手首の使い方と打点の早さで調整できます。インパクト時に手首を強く使うほど強い回転が生まれ、打点を早める(最高点前に打つ)ことでも回転量が増します。
逆に打点を遅らせる(最高点を過ぎてから打つ)と回転量を抑えられるため、スピードを重視したサーブにも応用できます。また、少し巻き込み気味に出すと横成分が加わり、純粋な上下回転よりさらに判別を難しくできます。
- 手首を強く使う(インパクト時)→ より強い回転が生まれる
- 打点を早める(最高点前)→ 回転量が増す
- 打点を遅らせる(最高点後)→ 回転量を抑えてスピード重視に
- 巻き込み気味に出す→ 横成分が加わり、さらに判別しにくくなる
- トスはオープンパームで16cm以上、落下途中に打球(JTTA・ITTF規則)
- 肘を引いてラケットを隠し、インパクト直前まで面を見せない
- アップとダウンで変えるのは「ひねるタイミング」と「擦る位置」だけ
- スイングの外観を上下統一することで相手が回転を読めなくなる
- 手首・打点の調整で回転量を自在にコントロールする
見破られないフォームに仕上げるコツ
アップダウンサーブの本質的な価値は、「上回転か下回転かを相手に判別させない」点にあります。フォーム・スイングスピード・体の使い方の3要素を一体的に磨くことで、相手が直前まで回転を読めないサーブに仕上がります。
フォームを限りなく同じに見せる体の使い方
「上下で別のフォームになっている」状態が、相手に読まれる最大の原因です。ボールが当たる位置だけを変え、それ以外の動作はすべて揃えるイメージを徹底しましょう。
特に意識したいのが、フォロースルーの統一です。振り終わりの動作が揃うと、インパクト後の情報からも回転が判別しにくくなります。
- 打球前に肘を引き、ラケットを体の後ろに隠す
- インパクトの瞬間まで相手にラケット面を見せない
- 振り終わりの位置・高さを上回転・下回転で揃える
- 少し巻き込み気味に出し、純粋な上下回転より判別しにくくする
スイングスピードで回転量を操る方法
スイング全体の速度を一定に見せながら、実際の接触点だけを変えるのが基本です。外から見たスイングの印象を揃えつつ、ボールに与える回転量を操作します。
さらに2つの調整手段を組み合わせると、回転のバリエーションが広がります。
- 手首の強弱:同じフォームでも手首のスナップを強めたり抑えたりすることで、回転量に差をつけられます
- 打点のタイミング:ボールの最高点前に当てるか後に当てるかで回転量が変化し、相手の読みをずらせます
視線・体の向きで相手の読みを外すフェイント要素
回転だけでなく、視線・トスの位置・体の向きも情報源になります。これらを固定することで、相手が得られる手がかりをさらに減らせます。
また、横回転成分を少し混ぜる(巻き込み気味)と、球の変化幅が増えて読まれにくくなります。純粋な上下回転より返球が難しくなるため、慣れてきたら取り入れてみましょう。
戦術面でも工夫できます。直接サービスエースを狙う場面と、甘いレシーブを引き出して3球目で仕留める場面を意識的に使い分けると、相手は「どちらの意図か」まで読まなければならず、プレッシャーが増します。
- フォームの統一:フォロースルーまで上下で同じ動作に揃える
- スイング操作:手首の強弱と打点タイミングで回転量に幅を持たせる
- 情報遮断:視線・体の向きを固定し、回転以外の情報も与えない
回転がかからないときの直し方
「打ってはいるのに回転がかからない」という悩みは、初心者が最初にぶつかる壁です。原因は1つではなく、複数が重なっていることも多いです。
- ボールの中心を捉えすぎている:中心を打つと摩擦が生まれにくくなります。上回転なら上部の端、下回転なら下部の端を「擦り切る」感覚で当てましょう。
- ラケット角度が合っていない:上回転は寝かせ気味(垂直より倒す)、下回転は立て気味(垂直に近い)が基本です。打つ前に角度を意識して確認する習慣をつけてください。
- スイングスピードが足りない:腕だけでなく手首のしなりも使って、インパクト直前に手首を積極的にスナップさせましょう。

フォームがバレてしまうときの修正方法
2種類のサーブを「別々の動き」として練習していると、フォームの差が出やすくなります。これが相手に見破られる最大の原因です。
まず下回転のみを繰り返して「基本スイング」を体に染み込ませ、そこに上回転のフォロースルーを追加するイメージに切り替えると改善しやすくなります。
サーブがネット・オーバーするときの調整方法
軌道のミスはラケット角度と打点で大部分が調整できます。まずどちらのミスかを確認してから修正しましょう。
| ミスの種類 | 主な原因 | 修正策 |
|---|---|---|
| ネットにかかる | ラケットが閉じすぎ(立ちすぎ) | 少し寝かせて上方向に擦り出す成分を増やす |
| オーバーする | スイングが大きすぎ・真上を打ちすぎ | ラケットを立て気味にして接触点を下側に調整する |
また、打点(バウンド後のボールが最高点に達する前か後か)を変えると飛距離を細かく調整できます。最高点より前で打てば飛びにくく、後ろで打てば飛びやすくなる傾向があります。
- ネットインしてボールが相手コートに入った場合:レット(やり直し)
- ネットインしてボールが相手コートに入らなかった場合:失点
(出典: 日本卓球協会(JTTA)公式サイト)
- 回転がかからない → ボールの「端」を擦る・角度と手首を見直す
- フォームがバレる → 下回転の基本スイングを起点に統一する
- 軌道がずれる → ラケット角度と打点の2点で調整する
- ネットインのルールを把握しておくと試合でも慌てない
アップダウンサーブの練習方法
アップダウンサーブを習得する近道は、段階を踏んでスキルを積み上げることです。最初から2種類を打ち分けようとせず、まず各回転を単独で正確に出せるようにしてから、同一フォームでの打ち分け練習に移行しましょう。
初心者向け:1球ずつ回転を確認する素振り練習
最初は「上回転のみ」「下回転のみ」を別々に練習します。混ぜて打つのは、それぞれを安定して出せるようになってからです。
1球ごとにバウンド後のボールの挙動を確認しましょう。上回転なら高く弾み、下回転なら沈む(ネット方向に失速する)のが正しく回転がかかっているサインです。
台なしの素振りでは、振り下ろし→振り上げの2段階動作を体に染み込ませます。鏡でフォームを確認し、2種類でフォロースルーの形が変わっていないかもチェックしてください。
中級者向け:上回転・下回転をランダムに出す反復練習
2種類の回転を同じフォームから切り替えて打つ練習を繰り返します。ランダムに回転を変えることで、フォームに意図が出ていないかを自己確認できます。
慣れてきたらスイング速度を上げ、下回転→上回転の切り替えをよりスムーズにすることに集中しましょう。
さらに、巻き込み気味の横回転成分を加える練習も並行して行うと実戦レベルが一気に上がります。横成分が入ると相手のレシーブコースが乱れやすくなるためです。
実戦形式:レシーバーをつけたパターン練習
練習相手に回転を伝えずにサーブを出し、レシーブの結果でサーブの効果を確認します。相手が浮いた返球をしてきたら、回転が効いている証拠です。
実戦練習では、3球目攻撃とセットで練習するのが効果的です。
- アップダウンサーブを出す
- 相手の甘いレシーブを誘う
- 3球目でドライブやスマッシュで仕留める
また、サービスエースを狙う場面と3球目で仕留める場面を意図的に使い分けましょう。同じサーブを複数回出して相手が慣れてきたタイミングで、ショートやロングサーブに切り替えるパターンも想定しておくと、試合での応用力が高まります。
- ステップ1(初心者):上回転・下回転を別々に単独練習し、バウンドで回転を確認する
- ステップ2(中級者):同一フォームでランダムに打ち分け、フォームへの意図の漏れをチェック
- ステップ3(実戦):相手をつけて3球目攻撃と連動させたパターン練習を行う

アップダウンサーブを他のサーブと組み合わせる方法
アップダウンサーブ単体の習得にとどまらず、横回転・ショート・ロングなど他のサーブと連携させることで、相手の判断をさらに複雑にできます。得点力を一段階引き上げるために、組み合わせ方を整理しておきましょう。
横回転と組み合わせて判断をさらに難しくする方法
純粋な上下回転だけでは、相手に判別されやすくなる場合があります。少し巻き込み気味に出して横成分を加えることで、同一フォームから3種類の回転を出せるようになります。
上回転・下回転・横回転系の3択を同じ見た目で使い分ければ、相手は毎球「どの回転か」を考えなければなりません。判断の幅が広がるほど、ミスや甘いレシーブを引き出しやすくなります。
横回転系のサーブはボールの推進力が失われて短くなりやすい特性があります。この点を活かし、ショートサーブとしても機能させると、後述する長さの変化とも連動させられます。
ショートサーブ・ロングサーブとの使い分けで得点力を上げるコツ
アップダウンサーブの強みは「回転の読みにくさ」ですが、長さの変化を加えると相手は2つの軸で判断しなければならなくなります。
具体的な使い分けのパターンは以下の通りです。
- 短く出す(ショートアップダウン):ネット際に落とすことでチキータ・フリックを封じつつ、回転も読まれにくいダブルプレッシャーをかける
- 長く出す(ロングアップダウン):相手を下げてポジションを崩し、次球の短いサーブを効かせやすくする
- 交互に使い分ける:ショートとロングを同一フォームで混在させ、フットワークを乱して返球を浮かせる
「回転の変化」と「長さの変化」を同一フォームから出せれば、相手の読みを2重に狂わせられます。どちらか一方だけでなく、セット単位で組み合わせを設計しておくのがポイントです。
吉村真晴選手の試合での活用パターンに学ぶ
吉村選手はアップダウンサーブをコーチ・河野正和氏から授けられ、ナショナルチーム招聘以降に代名詞として定着させました。その使い方には、戦術設計のヒントが詰まっています。
吉村選手が意識しているのは2つの目的の使い分けです。
- サービスエースを狙う場面:回転判別を誤った相手がネットやオーバーミスをする状況を意図的に作る
- 3球目攻撃に繋げる場面:甘く浮いたレシーブをバックハンドで確実に仕留めるパターンに持ち込む
世界トップ選手に「あのサーブは読めない」と言わせるほど判別が困難とされる吉村選手のサーブは、サービスエースそのものを目的にするだけでなく、3球目の型を作るための布石として機能しています。
- 横成分を加えて「上・下・横」の3択を同一フォームから出す
- 短いサーブと長いサーブを交互に使い、相手のフットワークを崩す
- サービスエース狙いだけでなく、3球目攻撃へ繋げる設計をセットで考える
- 吉村選手のYGアップダウンサーブはフォームの共通化で横成分をカモフラージュした応用例
ペンホルダーとシェークハンドで異なるアップダウンサーブの特徴
ラケットの種類によって、手首の可動域やスイング構造が大きく異なります。そのため、アップダウンサーブの習得で意識すべきポイントも変わってきます。ここではペンホルダーとシェークハンドそれぞれの特徴を整理します。
ペンホルダーがアップダウンサーブで有利な理由
ペンホルダーはアップダウンサーブとの相性が高いグリップです。手首の可動域が広く、回内・回外(フォア方向への手首のひねり)が自由にできるため、2段階のスイングを滑らかにつなげやすい構造的な優位があります。
ラケット面の角度変更を手首だけで細かく行えるのも大きなメリット。同一フォームのまま接触点を上下に変えやすいため、相手に回転の違いを読まれにくいサーブが出しやすくなります。

シェークハンドでアップダウンサーブを習得するときの注意点
シェークハンドはペンホルダーに比べてグリップ構造上、手首の可動域がやや制限されます。そのため、スイングの2段階をつなぐには手首よりも前腕・肘の使い方を意識することが重要です。
特に難易度が高いのが「フォロースルーの統一」です。上回転と下回転でフォロースルーの見た目が変わってしまうと、相手に回転を読まれやすくなります。シェークではこの動作の統一に重点的に取り組む必要があります。
ただし、シェークハンドでも高いレベルで習得できることは実証されています。吉村真晴選手はシェーク攻撃型でYGサーブのフォームをベースにしたYGアップダウンサーブを世界トップクラスのレベルに引き上げており、シェークでの習得可能性を示す代表的な例といえるでしょう。
- ペンホルダー:手首の回内・回外を活かし、接触点の上下切り替えを手首で調整する
- シェークハンド:前腕・肘の使い方でスイングをつなぎ、フォロースルーの統一を重点練習する
- シェークでYG型を使う場合:YGサーブのフォームをベースにしたアップダウンサーブが有効(吉村真晴選手が代表例)
よくある質問
アップダウンサーブは初心者でも習得できますか?
習得できます。ただし「同じフォームで上回転と下回転を打ち分ける」という性質上、完成までには一定の練習期間が必要です。
まず下回転を単独で安定して出せるようにしてから、上回転のフォロースルーを後から追加するステップが近道です。各回転を確実に出せるようになってから、同一フォームでの打ち分けに移行しましょう。
アップダウンサーブとYGサーブの違いは何ですか?
YGサーブ(ヤングジェネレーションサーブ)は、フォアサーブの構えから逆方向に手首を返して逆横回転をかけるサーブで、「回転の種類(横回転系)」が最大の特徴です。
一方、アップダウンサーブは上回転と下回転を同じフォームで打ち分けることを目的としたサーブで、「回転の判別が難しい点」が武器です。
吉村真晴選手はYGサーブのフォームをベースに上下の回転を打ち分ける「YGアップダウンサーブ」として両者を組み合わせたバリエーションを使用しています。
アップダウンサーブを返す(レシーブする)にはどうすればいいですか?
相手のラケット面の向きとスイング方向(振り下ろしか振り上げか)を見極め、バウンド後のボールの挙動(高く弾むか沈むか)で素早く判断するのが基本です。
判断後の対応はあらかじめパターン化しておくと安心です。
上回転と判断したらドライブやフリックで返球し、下回転と判断したらツッツキやストップで対応しましょう。「どちらか分からないときはバウンドを見てから判断する」習慣をつけることがレシーブ上達の基本です。
アップダウンサーブの習得にはどれくらいの期間がかかりますか?
個人差が大きく、一概には言えません。大まかに3つの段階を経て習得していくイメージです。
①下回転・上回転をそれぞれ単独で安定させる段階、②同一フォームで2種類を切り替える段階、③試合で実際に使えるレベルに仕上げる段階、の順に取り組むのがおすすめです。
毎日コンスタントに練習していても、完全な同一フォームでの打ち分けが身につくまでには相応の練習量が必要です。焦らず段階を踏んで取り組みましょう。
試合でアップダウンサーブを効果的に使うタイミングはいつですか?
序盤の早い段階で使って相手の反応を確認し、どちらの回転への対処が苦手かを見極めるのが効果的です。
使う目的は「サービスエースで直接得点を狙う場面」と「甘い返球を引き出して3球目で仕留める場面」の2通りに分けて考えると、タイミングを選びやすくなります。
同じサーブを連続して使いすぎると相手に慣れられるリスクがあります。ショートサーブ・ロングサーブ・横回転系と交互に混ぜながら使うのが効果的です。
まとめ
アップダウンサーブは、同じフォームから上回転と下回転を打ち分ける「判別困難サーブ」の代表格です。打ち方の核心・ルール・練習の順序をここで整理し、すぐ練習に取りかかれる状態を作りましょう。
- 【定義】同じスイングフォームから上回転(アップ)と下回転(ダウン)を打ち分け、打球の瞬間まで相手に回転を判別させないサーブ
- 【打ち方の核心】「ひねるタイミングとボールを擦る位置」だけが異なる。上回転は接触後にひねってボールの上部を擦り上げ、下回転は接触前にひねってボールの下部を擦り下ろす
- 【ルール確認】トスは16cm以上ほぼ垂直に上げ、手のひらを開いた状態でボールを静止させてから打つ(JTTA 競技規則(2025年6月1日改定版)・ITTF共通)
- 【見破られないコツ】①フォロースルーを統一する、②肘を引いてラケット面を隠す、③巻き込み気味に横成分を加える
- 【練習の順序】単独で各回転を出せる→同一フォームで切り替える→レシーバーをつけた実戦形式の3ステップで段階的に習得
- 【応用・組み合わせ】横回転・ショートサーブ・ロングサーブと組み合わせると、相手は「回転×長さ」の2軸で判断しなければならず得点力が増す
- 【参考選手】吉村真晴選手(Tリーグ・琉球アスティーダ)が実戦で使用するYGアップダウンサーブは最高レベルの参考例
次は3つのアクションをこの順番で実践すると、最短で体に染み込みます。
- 動画(吉村真晴選手の解説動画など)でスイングの2段階動作を視覚的に確認する
- 台なしの素振りで「下回転スイング→上回転フォロースルー」の流れを体に覚えさせる
- 実際にサーブ練習でバウンドの違いを確認しながら、両回転を交互に打ち分ける
アップダウンサーブは、フォームを統一する意識を持つだけで完成度が大きく変わります。まずは素振りから始めて、少しずつ実戦に近づけていきましょう。

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