バックドライブは、フォームのコツさえ押さえれば初心者でも習得できる技術です。この記事では、基本の構えから体の使い方、よくある失敗とその直し方まで、段階的にわかりやすく解説します。
「バックがなかなか入らない」「威力が出ない」と悩んでいる方も、ポイントを一つひとつ確認することで、安定したバックドライブが身についてきます。練習方法も紹介しているので、ぜひ最後まで読んで実践してみてください。

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バックドライブとは
バックドライブ(バックハンドドライブ)とは、ラケットを持つ手の甲側でボールを捉え、トップスピン(上回転)をかけながら打つ攻撃技術です。
フォアドライブに比べて体のひねりが使いにくい分、コンパクトなスイングで打つ必要があります。一方、体の正面でボールを捉えるためコントロールが安定しやすいというメリットもあります。
近年はトップ選手だけでなく、アマチュア選手でもバックドライブを武器にするプレイヤーが増えています。現代卓球において欠かせない技術のひとつと位置づけられています。
- バックドライブは手の甲側でトップスピンをかける攻撃技術
- フォアより体のひねりは使いにくいが、正面で捉えるためコントロールしやすい
- ミート打ちと違い「当てる+擦る」で回転と弧線を生み出す
- 現代卓球では必須技術。フォアが届かない場面の攻撃手段としても重要
ミート打ちとの違い
同じバックハンドの攻撃技術でも、ミート打ちとバックドライブは根本的に異なります。ミート打ちはボールに「当てる」だけのシンプルな動作です。
一方バックドライブは、「当てる+擦る」を同時に行う技術です。この「擦る」動作によって強い弧線(ボールが山なりに飛ぶ軌道)と豊かな回転量が生まれ、安定感と威力を両立できます。

バックドライブを使うタイミング
バックドライブの基本的な使いどころは、バックハンドを打つ場面と同じ「利き手と逆側にボールが来たとき」です。
そこからさらに、「上回転が来たとき」と「下回転が来たとき」の2種類に分けて考えると整理しやすくなります。それぞれのポイントを確認していきましょう。
上回転(前進回転)のボールが来たとき
相手がドライブやバックハンドで返球してきた上回転ボールに対して使います。上回転は弾んでも失速しにくいため、ラケットを高い位置で構えてスムーズにバックスイングへ入ることがタイミングの鍵です。
上回転へのバックドライブは初速が速く軌道も低いため、相手が返球しにくいショットになりやすいメリットがあります。スイングの大きさは台との距離で調整しましょう。
- 台の近く:スイングはコンパクトにまとめる
- 台から下がった位置:スイングを大きくして力を伝える
下回転のボールが来たとき
相手がツッツキをしてきたとき、または下回転系のサーブが長く返ってきたときがバックドライブを打つチャンスです。
ただし、回転が強い場合はツッツキで安定させる判断も大切で、「攻撃できる球質かどうか」の見極めが重要になります。
覚えたての段階では、打つ場面をあらかじめ絞っておくと迷いが減ります。たとえば「自分のフォア前縦回転サーブ→バックへのツッツキ返球」という流れを事前に想定しておく方法が効果的です。
- 上回転には高めの構えでスムーズにバックスイングへ入る
- 下回転は球質を見極めてから打つかツッツキかを判断する
- 打つ場面をあらかじめ絞ると、迷いなく打てるようになる
バックドライブの打ち方
対上回転の打ち方
対上回転のバックドライブを安定させるには、スイング方向・タイミング・コンパクトさの3点が特に重要です。この3つを意識するだけで、ミスの数がぐっと減ります。
ここでは「スタンス→バックスイング→スイング→インパクト→フォロースルー」の5ステップで順番に解説します。一つひとつ確認しながら取り組んでみてください。
①スタンス:肩幅より広めに構える
スタンス幅の目安は腰幅〜肩幅、またはやや広め。膝を軽く曲げて重心を低く保つことで、体全体が安定します。
上体は約15度ほど前傾させ、頭の位置を5cmほど低くするイメージで構えると、自然に腰が使いやすくなります。
足の位置は左足を半歩前に出した「半身」の姿勢が理想です。フォアへの切り替えもスムーズになります。脇を開けて肘を体から離し、ラケットを体の正面・胸の高さに構えましょう。
②バックスイング:ラケットを台と同じ高さに引く
上回転に対するバックスイングは、ラケットを台と同じくらいの高さ〜やや高い位置に引くのが基本です。
手首を内側に入れ、ラケットを体の正面に持ってきます。ラケット先端を「ズボンの反対側のポケット方向」に向けるイメージで引くと感覚がつかみやすいです。
打球面はボールをこすれるよう、かぶせ気味にしておきましょう。初心者はまずコンパクトなバックスイングから始めることをおすすめします。
③スイング:肘を支点にコンパクトに振る
スイングは肘を支点に、前腕(肘から先)だけを使って「前方斜め上」にコンパクトに振ります。肘の位置はできるだけ動かさないのがポイントです。
肘を動かしすぎると、スイング方向や打球面がブレてボールを正確に捉えられなくなります。腰の回転を加えると、インパクトが増してスピンと速度が安定します。スイング時はボールのやや上側をこすり上げるイメージを持ちましょう。
④インパクト:手首を使って回転をかける
ボールに当たる瞬間、手首を少し内側に入れながらムチをしならせるようにスイングすると、回転量が増します。ただし、手首を動かしすぎるとタイミングが合わせにくくなるので「少し加える」程度に留めましょう。
上回転に対するラケット面の角度の目安は約45度です。ボールの高さや回転の強さに応じて微調整し、インパクトの瞬間にラケット面がしっかり打ちたいコースに向いているかを意識してください。
⑤フォロースルー:打球後はすぐに構えに戻る
肘を支点にスイングすると、打ち終わりには自然とラケットの向きが縦になります。この状態がフォロースルーの目安です。
打球後は素早く基本姿勢に戻ることが、次の球への対応に不可欠です。フォロースルー後に体が起き上がって直立してしまうと、連打や次球への反応が遅れてしまいます。
フリーハンド(ラケットを持っていない側の手)は打球の前から後まで肩の高さに保つようにしましょう。スイングの軸がブレにくくなり、安定感が増します。
- スタンス:肩幅程度に広げ、膝を曲げて重心を低く。左足を半歩前に出した半身で構える
- バックスイング:台と同じ高さにコンパクトに引き、打球面はかぶせ気味に
- スイング:肘を支点に前腕で「前方斜め上」へコンパクトに。腰の回転も加える
- インパクト:手首を少し内側に入れてムチのようにしならせ、ラケット面は約45度
- フォロースルー:打球後すぐに基本姿勢へ。フリーハンドは肩の高さをキープ
対下回転の打ち方
下回転に対するバックドライブは、上回転と比べてネットミスしやすく、初心者が最も苦戦するポイントのひとつです。
ラケット角度・スイング方向・打球点の3点が上回転時と異なります。まずは威力を出すことを一旦横に置き、「相手コートに確実に入れること」を第一目標にしましょう。
①スタンスを広くとり姿勢を低く沈める
下回転に対するバックドライブでは、上回転時より姿勢を低くして構えることが基本です。両足で床をしっかり踏みしめるようなワイドスタンスを意識しましょう。
ボールの下に自分の体を潜り込ませるイメージで膝をかがめ、重心を落とします。姿勢を低くすることで、下から上にラケットを振り抜くスペースを確保しやすくなります。
②ボールを引きつけて重心を下げたままバックスイング
バックスイング時は腰が落ちた状態を維持したまま、ラケットを引きます。重心が高くなってしまうと、ボールを下から持ち上げる動作がしにくくなるので注意しましょう。
打球点が遅れると体が詰まって打ちにくくなります。体の前でボールを捉えられるタイミングを常に意識し、同じリズムで打てるようになることが安定への鍵です。
③ラケット角度をほぼ垂直に立てる
下回転に対してはラケット面を垂直気味に立てて対応するのが基本です。面を被せすぎた(下向きの)状態で当てるだけだと、ボールが落ちてネットミスになりやすくなります。
垂直に近い角度でボールに触れれば、下回転の重さを感じにくくなります。そこから上方向にスイングして回転をかけることで、相手コートに収めることができます。
④打球点は頂点より少し後ろを意識する
早いタイミングで打とうとするとミスしやすくなります。バウンドして頂点に達したあと、少し落ちてきたあたりを打球点にすると安定します。
スイング方向は上回転時より「より上方向」を意識して、ボールを下から持ち上げるように振り抜きます。また、上回転より手首を積極的に使って回転をかけることが、下回転を持ち上げる重要なポイントです。
⑤相手コートの中央付近を狙って安定させる
下回転に対するバックドライブは、まず相手コートの真ん中にバウンドさせることを目標にしましょう。コースを狙うのは安定してから取り組めば十分です。
安定して返球できるようになったら、ループドライブやスピードドライブの使い分けを目指します。下回転をバックドライブで返せるようになると、レシーブからそのまま攻撃に転じられ、ラリー全体の主導権を握りやすくなります。
- 姿勢を低く沈め、ボールの下に潜り込むイメージで構える
- 重心を下げたままバックスイングし、体の前でボールを捉える
- ラケット面はほぼ垂直に立てて、被せすぎない
- 打球点は頂点より少し後ろ、スイングは上方向を意識する
- まずは相手コートの中央に入れることを最優先にする
よくあるミスを直す方法
バックドライブは、小さなズレが大きなミスにつながりやすい技術です。ここではよくあるミスのパターンとその修正ポイントをセットで紹介します。自分の症状に当てはまるものを確認してみましょう。
ミス①:手首を動かしすぎてコントロールが乱れる
「もっと回転をかけたい」「スピードを出したい」という意識から、手首のスナップを多用してしまうケースです。手首の動きが大きくなると、インパクトのタイミングが毎回ブレてしまい、ミスが増える原因になります。
修正のポイントは、スイングの形を変えずスイングスピードだけを上げる意識に切り替えること。手首はあくまでアクセント程度にとどめ、前腕を中心にコンパクトに振る感覚に戻しましょう。
ミス②:回転に対してラケット面の角度が合っていない
上回転・下回転の違いを意識せず、同じラケット角度で打とうとするとミスが起きます。上回転ではオーバーミス、下回転ではネットミスが起きやすいのが典型的なパターンです。
特に下回転に対して面を被せすぎる(下向きにする)と、ボールが当たっただけで落ちてしまいます。飛んでくる回転を事前に判断してラケット角度を調整する習慣が必要です。
- 上回転に対して:ラケット面をやや被せ気味(約45度)にする
- 下回転に対して:ラケット面をほぼ垂直に立てる
下回転には、まずツッツキの感覚(面を立てた状態)でボールに触れ、そこから回転をかけていくイメージが効果的です。
ミス③:ポジションが遅れてボールを引きつけられない
ラケット操作ばかりに集中してしまい、フットワークが後回しになるケースです。ボールのライン上に体が入っていないと打球が詰まり、コントロールが効かなくなります。
まずフリーハンドをボールの方向に向けながら足を動かし、体をボールのライン上に入れる習慣をつけましょう。これだけでスムーズに引きつけて打てる場面が増えます。
サイドステップやクロスステップなどのフットワーク練習を日常的に取り入れて、素早いポジション取りを体に染み込ませることも大切です。
ミス④:スイングが大きくなりすぎてタイミングがずれる
威力を出そうとしてバックスイングを大きく取るほど、安定して打つことは難しくなります。特に台の近くで大きくスイングすると、ボールへの反応が間に合わなくなることもあります。
初心者のうちはコンパクトなバックスイングから始め、まず回転をかける感覚をしっかりつかむことが先決です。慣れてきたら徐々に大きくしていけばOKです。
- 台の近く:スイングは小さくコンパクトに
- 台から下がるほど:スイングを大きくして威力を出す
- 手首の使いすぎ → 前腕主導のコンパクトなスイングに戻す
- ラケット角度のズレ → 回転を判断して上回転は被せ気味・下回転は垂直に
- ポジションの遅れ → フリーハンドを使いながら足でライン上に入る習慣を
- スイングが大きすぎる → 台との距離に応じてスイングサイズを使い分ける

バックドライブを安定させる5つのコツ
正しいフォームを覚えたら、次は「安定して入れるための意識」が重要です。ここで紹介する5つのコツは、打球中に常に意識しておくことでミスを大幅に減らせるポイントです。フォームと組み合わせることで、バックドライブの完成度がぐっと高まります。
コツ①:ラケットは常に台より高く構えておく
構えのときにラケットの位置が低いと、上回転で伸びてくるボールへの反応が遅れてしまいます。とっさの判断ができず、ミスにつながるケースが多いです。
台より高い位置でラケットを構えておくことで、バックスイングがスムーズになります。高さや回転の異なるボールにも対応しやすくなるため、まず構えから見直しましょう。
コツ②:肘を支点にしたスイングを意識する
バックドライブでは、肘を軸(支点)にしてスイングする感覚が重要です。肘支点で振ることでラケットの動きが安定し、インパクト時のブレが減ります。
ボールに対して一定の角度を保ったままインパクトできるため、回転やコースの調整もしやすくなります。肩や腕への負担も軽くなり、長いラリーでも疲れにくい体の使い方ができます。
コツ③:手首をひねりすぎずコンパクトに振る
スイングスピードを上げたくて手首のスナップを使いすぎると、インパクトのタイミングが合わせにくくなります。結果としてミスが増える原因になるので注意が必要です。
前腕を中心にコンパクトに振ることが、バックドライブ安定の基本です。手首はあくまで補助的なアクセントとして使い、腕全体でスイングする感覚を意識しましょう。
コツ④:腰の回転を加えて体全体で打つ
バックドライブの動力は腕だけではありません。腰や下半身の回転をスイングに加えることで、インパクトにパワーと安定感が生まれます。
腕だけで打球するとボールに威力が乗らず、コントロールも乱れやすくなります。ネットミスやオーバーミスが続くときは、腰の回転が使えているかを確認してみてください。
コツ⑤:フリーハンドを肩の高さに保ちバランスをとる
フリーハンド(ラケットを持っていない方の手)を肩の高さに保つことで、打球中の体の軸がブレにくくなります。打つ前から打ち終わった後まで、意識して維持することが大切です。
フリーハンドが下がると体が傾いたり、スイングが大きくなりすぎたりしてバランスを崩してしまいます。ボールの飛んでくる方向にフリーハンドを合わせると、自然と体がボールのライン上に入りやすくなります。
- ラケットを台より高く構える:あらゆる回転・高さに対応しやすくなる
- 肘を支点にスイング:インパクトが安定し回転・コースを調整しやすくなる
- 手首はコンパクトに:前腕主体のスイングでタイミングのズレを防ぐ
- 腰の回転を加える:パワーと安定感が同時に向上する
- フリーハンドを肩の高さに:体の軸をキープしてスイングの乱れを防ぐ
バックドライブの練習方法
バックドライブの習得は、素振りでフォームを固めてから、徐々に実戦的な練習へとステップアップするのが基本の流れです。
最初からスピードや強さを求めず、まずは回転をかける感覚をつかむことを優先しましょう。感覚が身についてきたら、少しずつ強いボールへシフトしていくのがおすすめです。
練習①:素振りでフォームを定着させる
正しいフォームを頭で理解したら、まず素振りで体に動きを覚えさせましょう。誤ったフォームが身についてしまうと、試合やラリーで返球が安定しなくなります。最初のフォームチェックが最重要です。
素振りでは以下の5ステップをゆっくりとした動作で確認してください。
- スタンス(構え)を整える
- バックスイングをとる
- スイングを振り出す
- インパクト(ボールを捉える瞬間)を意識する
- フォロースルーまで振り抜く
鏡の前で行うと、肘の位置・フリーハンドの位置・スイングの方向を客観的に確認できます。動きに迷いがなくなるまで繰り返すのが大切です。
練習②:多球練習でループドライブから感覚をつかむ
フォームが固まってきたら、多球練習(トレーナーやマシンが連続してボールを出す練習)に移りましょう。短時間に多くの球を打てるため、フォームとタイミングの定着がスムーズに進みます。
最初はループドライブ(強い上回転をかけた山なりのドライブ)を打つことから始めます。スピードより回転を優先した打ち方なので、感覚をつかみやすいのが特徴です。
慣れてきたら、上回転・下回転を混ぜて出してもらいましょう。打ち分ける感覚を養いながら、さまざまなスピンへの対応力も高まっていきます。

練習③:ワンコースのラリー練習で安定性を高める
同じコースに来るボールを繰り返し打ち続けることで、正確な打球位置とフォームの安定化を図ります。初心者・中級者ともに取り組みやすい、定番の練習方法です。
最初はゆっくりでよいので、ラリーを続けることを最優先にしましょう。反復することで体が自然と正しい動きを覚え、安定したバックドライブへとつながります。
安定してきたら、ワンコースの中で少しコースを動かしてもらうとステップアップした練習になります。回転→スピードの順に少しずつ負荷を上げていくのがコツです。
練習④:ドライブ対ブロックで実戦感覚を養う
一方がドライブを打ち、もう一方がブロック(返球)する形式の練習です。攻撃的なショットを連続して打ちながら、リズム感やタイミングを身につけられます。
相手の反応やボールのコースを予測する力も養われるため、実戦でのパフォーマンス向上に直結します。ただし、ブロックを挟むとボールに変化やバラつきが出るため、フォームが崩れやすくなります。
ドライブを打ったあと、すぐに次のボールへ対応できる姿勢をキープする意識が重要です。打ちっぱなしにならず、連打できる体勢を常に意識しましょう。
練習⑤:切り替え・フットワーク練習で応用力をつける
フォアドライブとバックドライブを交互に打つ切り替え練習で、試合中の素早い対応力を養います。サイドステップ・クロスステップで左右に動きながらバックドライブを打つフットワーク練習も、応用力アップに効果的です。
以下のような組み合わせメニューも取り入れてみましょう。
- バックハンド2本→バックドライブ1本の切り替え
- バックハンド1本→バックドライブ連打
- サーブ→ツッツキ返球→バックドライブの3球目攻撃パターン
- 素振り:フォームを体に覚えさせる最初の一歩
- 多球練習:ループドライブで回転感覚をつかむ
- ワンコースラリー:反復でフォームを安定させる
- ドライブ対ブロック:実戦的なリズムとタイミングを養う
- 切り替え・フットワーク:試合で使える応用力を身につける
バックドライブを習得した後に目指す応用技術
バックドライブが安定してきたら、次のステップへ進みましょう。ここでは「チキータ」「バックハンドカウンター」という2つの応用技術と、得点パターンへの活用を紹介します。いずれもバックドライブの延長線上にある技術なので、習得しやすい順番で解説していきます。
台上バックドライブ(チキータ)
チキータとは、台上の短いボールにバックハンドで回転をかけて攻撃する技術です。
厳密には、台上バックドライブがボールの上側・後ろ側を捉えて上回転をかけるのに対し、チキータはボールの側面を捉えて横回転をかける技術です。ただし実況や現場では区別されないことも多くあります。
チキータを身につけると、相手の短いサーブという安全圏をなくせます。今やトップ選手だけでなくジュニア・趣味層まで使うスタンダードな技術になっています。
バックハンドカウンター
バックハンドカウンターとは、相手の強打に対してブロック(守備的な返球)ではなく、強く打ち返す技術です。バックドライブより小さなスイングで、タイミングを合わせて返球するのがポイントです。
この技術の前提となるのが、バックドライブの安定感です。「バックドライブで攻める→カウンターで得点」という連携が成立すると、ラリーを一気に有利に進められます。バックドライブが安定してきたら、次に目指したい技術です。
バックドライブを活用した得点パターン
バックドライブは単体で使うだけでなく、サーブや他の技術と組み合わせることで得点力が大きく上がります。代表的な3つのパターンを覚えておきましょう。
- ロングサーブ→バックドライブ:スピードの速いロングサーブにテンポの速いバックドライブを合わせることで、相手に対応する隙を与えません。得点率が高い傾向があるパターンです。
- 下回転サーブ→バックドライブ(3球目攻撃):相手に下回転系のレシーブ(ツッツキ・ストップ)をさせた後にバックドライブで攻めます。初心者相手に特に有効です。
- チキータ→バックドライブ(連携):チキータでレシーブから先手を取り、体勢が崩れた相手へさらにバックドライブで畳み掛けます。チキータ後はバック側に返ってくることが多いため、この連携が特に重要です。
- まずバックドライブを安定させることが全ての前提
- 次にバックハンドカウンターで強打への対応力を上げる
- チキータを習得して相手の短いサーブも攻撃できるようにする
- サーブや連携パターンに組み込んで得点力を高める

よくある質問
バックドライブに関して、初心者・中級者からよく寄せられる疑問をQ&A形式でまとめました。打ち方の迷いや練習の方向性に悩んだときの参考にしてください。
バックドライブとバックハンドスマッシュの違いは何ですか?
最大の違いは「回転をかけるかどうか」です。バックドライブはボールを「当てる+擦る」動作でトップスピン(前進回転)をかけ、山なりの弧線を描きながら飛びます。
一方、バックハンドスマッシュ(ミート打ち)はボールを「当てて押し出す」角度打ちで、回転をほとんどかけず直線的に飛ばします。
バックドライブはネットを越える弧線が生まれる分、安定しやすいのが特長です。スマッシュは威力は高いものの、コントロールの難易度も上がります。用途に合わせて使い分けましょう。
バックドライブはシェークハンドとペンホルダーどちらでも打てますか?
グリップの種類によって打ちやすさが変わります。
- シェークハンド:ラケットの裏面を使ってバックハンドを打つ構造のため、バックドライブが比較的打ちやすい
- 日本式ペンホルダー(表面のみラバー貼り):バックハンドも表面で返す形になるため、バックドライブは打ちにくい
- 中国式ペンホルダー・裏面打法ペン:裏面にもラバーを貼るため、シェークと同様にバックドライブが可能
下回転サーブに対してバックドライブを打つとネットミスが多いのはなぜですか?
最も多い原因は、ラケット面が下を向きすぎていること(面を被せすぎ)です。この角度では当てるだけでボールが落ちてしまいます。
また「下から上に持ち上げなければ」という意識が強くなりすぎると、体に余分な力が入りタイミングやスイングがブレやすくなります。
修正のポイントは以下の2つです。
- ラケット面を垂直に近い「正の角度」でボールに触れる感覚を作り、そこから回転をかけるイメージに切り替える
- 打球点が早すぎないよう、ボールの頂点からやや落ちたあたりで打つ
バックドライブの習得にはどのくらいの練習期間が必要ですか?
正しいフォームと回転への理解を持って継続的に練習すれば、初心者でも習得できる技術です。ただし、具体的な期間は個人差が大きく、一概には言えません。
1日30分〜1時間程度の練習を続けた場合、2〜3週間ほどで上達を実感できるケースが多いという目安もあります。
バックドライブに向いているラバーの選び方は?
バックドライブを安定させるには、ラバーの性質選びが重要です。選ぶ際の基準を確認しておきましょう。
- 食い込みやすい柔らかめのスポンジ
- 前に飛ばす力(スピード性能)があること
- グリップ力の高いシート(ボールをしっかり掴める表面)
初・中級者には柔らかめで軽量な裏ソフトラバーが扱いやすくおすすめです。硬い粘着ラバーやハードスポンジのスピード系テンションは、バックドライブを安定させるのに一定以上の技術が必要になります。
多くのプロ選手がフォアよりバックに柔らかめ、またはワンランク下のラバーを選んでいる傾向があります。まずは自分のバックドライブの使い方(攻撃主体かつなぎ主体か)を整理してから選ぶのが先決です。
- バックドライブは「擦る」技術、スマッシュは「押し出す」技術。弧線と安定性がドライブの強み
- シェークと中国式ペン・裏面打法ペンはバックドライブが打ちやすい。日本式ペンは打ちにくい
- 下回転への対応はラケット面を被せすぎず、垂直に近い角度で当てることが修正のカギ
- 習得期間には個人差あり。焦らず段階的に練習を積み重ねることが重要
- 初・中級者には柔らかめの裏ソフトラバーが扱いやすく、バックドライブの安定につながりやすい

まとめ
ここまでバックドライブの打ち方・コツ・練習ステップを解説してきました。最後に記事全体の要点を整理して、これからの練習に活かしてください。
- 基本の感覚:「当てる+擦る」でトップスピンをかけるバックハンドの攻撃技術
- 対上回転:ラケットを台より高く構え、肘を支点にコンパクトに前方斜め上へスイング
- 対下回転:姿勢を低く落とし、ラケット面をほぼ垂直にして下から上へ振り上げる。打球点は頂点より少し後ろを意識
- 最優先事項:どちらも「まず入れること(安定)」を第一に。威力は安定してから追求する
- ラケットは常に台より高く構える
- 肘を支点にコンパクトに振る
- 手首の動かしすぎに注意する
- 腰の回転を加えて体全体で打つ
- フリーハンドを肩の高さに保ってバランスをとる
- 素振りでスイングの感覚をつかむ
- 多球練習でループドライブ(ゆっくりかける感覚)を習得
- ワンコースラリーで安定性を高める
- ドライブ対ブロックで実戦感覚を養う
- 切り替え・フットワーク練習で応用力をつける
バックドライブが安定してきたら、次のステップに挑戦してみましょう。
- 台上バックドライブ(チキータ)で短いボールにも対応する
- バックハンドカウンターで打ち合いに強くなる
- 得点パターンを決めて試合での使い方を磨く
練習の積み重ねが実戦での自信につながります。焦らず段階を踏んで、バックドライブを着実に自分のものにしていきましょう。
さらに技術を深めたい方は、以下の記事も参考にしてください。

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