レシーブは、卓球で最初に差がつく技術です。どんなに強いサーブでも、正しい返し方を知っていれば慌てずに対応できます。
この記事では、レシーブの基本姿勢から回転別の返し方、ツッツキ・フリック・ドライブといった主要技術のコツ、そして実戦で使える練習法まで一通り解説します。
初心者の方はまず「なぜミスするのか」が分かり、中級者の方は「どう読んで返すか」のヒントが得られる内容です。ぜひ最後まで読んでみてください。

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卓球のレシーブとは
レシーブ(サービスレシーブ)とは、相手のサーブに対して行う2球目の打球のことです。試合ではぜひサーブとレシーブが交互に発生するため、レシーブはサーブと並んで試合の主導権を左右する重要な局面です。レシーブの質が勝敗を分けると言っても過言ではありません。
公益財団法人 日本卓球協会(JTTA)の競技規則では、1ゲーム11点先取・サーブ2本交代制が採用されています。つまり試合の約半分はレシーブ局面からスタートすることになります。
(出典: 公益財団法人 日本卓球協会「競技規則」)
- レシーブ=相手サーブへの2球目の打球
- 試合の約半分はレシーブ局面から始まる
- 甘いレシーブ → 相手の3球目攻撃を招くリスク
- 質の高いレシーブ → 自分の4球目攻撃のチャンスに
レシーブが試合の勝敗を左右する理由
レシーブのスキルは、試合の勝敗に直結する重要な要素です。サーブだけうまくても、レシーブが弱ければ試合には勝てません。
レシーブは「返すだけ」の受け身な技術ではありません。質の高いレシーブを打てれば、4球目攻撃(レシーブ→相手の返球→自分の攻撃)のチャンスを作れます。反対に、甘いレシーブは相手に3球目攻撃を許す最大の原因になります。相手に先手を取られると、その後のラリーが一気に苦しくなります。
レシーブ側からも主導権を握れるという意識を持つことが、上達への第一歩です。
レシーブが重要な理由は、大きく次の3つです。
- 試合の半分はレシーブ局面から始まる
- レシーブの質が相手の3球目攻撃を封じる
- レシーブから自分の攻撃につなげられる
理由①:試合の半分はレシーブ局面から始まる
日本卓球協会(JTTA)の競技規則では、サーブは2本交代制(デュース時は1本交代)と定められています。つまり、得点の約半分はレシーブ側としてスタートすることになります。
どんなプレースタイルであっても、レシーブが多くの場合回ってくるのは避けられません。レシーブが安定しなければラリー自体が成立せず、相手にポイントをプレゼントし続ける状況になってしまいます。
初心者のうちは「サーブが打てれば有利」と思いがちですが、試合時間の半分はレシーブ側として戦う現実を意識することが大切です。
理由②:レシーブの質が相手の3球目攻撃を封じる
甘いレシーブ(浮いた返球・台から長く出る返球)は、相手に3球目攻撃(サーブ→相手のレシーブ→自分の攻撃という流れ)の絶好球を与えてしまいます。
これを防ぐための主なレシーブ技術は次の通りです。
- ストップ:台上で短く止める返球。相手のドライブを封じる
- ツッツキ:下回転をそのまま返す技術。低く返すことが肝心
- チキータ・フリック:攻撃的に打ち返す台上技術
特に試合では、下回転サーブからの3球目攻撃を狙う選手が多いため、ツッツキの質を高めることが勝率アップへの近道です。
理由③:レシーブから自分の攻撃につなげられる
レシーブは「返すだけ」ではありません。レシーブ後に相手の返球を狙い打つ4球目攻撃という戦術があり、積極的なレシーブがそのまま得点につながります。
4球目攻撃の具体的な流れの例はこちらです。
- ストップ→ドライブ:短く止めて相手を前に誘い、次球を強打
- 流し→強打:コースを突いて体勢を崩し、返球を攻める
- 深いツッツキ→カウンター:長く切れた返球で相手の攻撃を封じて反撃
さらに、VICTASの解説でも紹介されているように、チキータや攻撃的フリックを使えばレシーブ自体が直接の得点機になります。現代卓球ではチキータの普及により、台上から先手を取るレシーブが試合の流れを大きく変えるケースが増えています。
- 試合の約半分はレシーブ側スタート。安定が大前提
- 低く短いレシーブで、相手の3球目攻撃を封じる
- 積極的なレシーブは4球目攻撃・得点機にもつながる

レシーブの基本姿勢と構え方
正しい構えができていないと、どんなレシーブ技術も十分に発揮できません。構えは「静的なフォーム」ではなく、サーブが来る前の準備態勢全体のことです。体の向き・重心・ラケットの位置・メンタルまで含めて「構え」と考えましょう。
正しい構え(レディーポジション)のチェックポイント
レシーブの出来は、ボールが来る前の準備で大きく変わります。以下のポイントを一つずつ確認してみてください。
- 両足のつま先を卓球台と平行にそろえる
- ラケットは胸の前あたりで構える
- 膝を軽く曲げ、前後左右に素早く動ける低い姿勢をつくる(重心は落とし過ぎない)
- 体全体の力を抜いてリラックスした状態を維持する
- 呼吸を整え、集中状態をつくることも構えの一部と意識する
台との適切な距離と立ち位置の決め方
立ち位置は戦型や相手によって変わります。基本の目安を押さえた上で、状況に合わせて調整しましょう。
台からおよそ30〜50cmが基本の距離とされています(出典:タクティブ「レシーブの立ち位置」)。台に近すぎるとロングサーブへの対処が遅れ、離れすぎると短い台上サーブへのミスが増えます。
左右の立ち位置は、自分の戦型と相手によって変えるのが効果的です(出典:Meコーチの卓球塾「レシーブの構え・基本姿勢と戦型別の最適な立ち位置」)。
- フォアハンド主体の選手:バック側のサイドライン寄りに構えるとフォアに回しやすい
- 両ハンドを使う選手:台の真ん中からややバック寄りが基本
- 相手が左利きの場合:台の中央寄りに構えて対応範囲を広げる
ラケット角度と手首の使い方
握り方はシェークハンドとペンホルダーで異なりますが、共通して「力を入れすぎず柔らかく握る」のが基本です。なお、JTTA公式ルールではラケットの握り方に規定はなく、ラリー中に握り方を変えることも合法です(出典:公益財団法人 日本卓球協会(JTTA)よくあるご質問(FAQ)ルール)。
技術によって、構えから打球へのラケット角度の調整が変わります。たとえばツッツキ(ボールに下回転をかけながら返す技術)では、肘を軽く曲げてラケット角度を斜め約30度にして胸の前で構えます。
また、手首の柔軟性を保つことも重要です。フリック(台上でボールをはじき返す攻撃技術)やチキータ(バックハンドでボールに強い横回転をかける台上技術)では、手首のスナップが威力を生み出します(出典:Meコーチの卓球塾)。各技術の練習時に、ラケット角度の調整とセットで習得するのがおすすめです。
- 両足のつま先を台と平行に、膝を軽く曲げた低い姿勢をとる
- ラケットは胸の前で、力を抜いて柔らかく握る
- 台からの距離は30〜50cmが目安。戦型・相手によって左右の立ち位置を調整する
- 手首の柔軟性を保ち、各技術のラケット角度調整とセットで練習する

卓球レシーブの種類と打ち方
レシーブには大きく8種類の技術があり、どれを選ぶかが試合の鍵を握ります。サーブの回転・長さ・コースを見極めて最適なレシーブを選ぶ判断力が、中級者への壁を越えるポイントです。
ここでは技術ごとの特徴と打ち方を解説します。「どの回転にどのレシーブを選ぶか」は次のセクションで整理しますので、まずは各技術の基本をおさえましょう。
ツッツキ
ツッツキは、ボールの下側を押し出すように打ち、下回転をかけて返す守備的なレシーブです。主に下回転・横下回転サーブに有効で、相手コートに安定して入れやすい技術です。
初心者が最初に習得すべき技術でもあり、強い下回転をかけて厳しいコースに返せば中上級者でも攻撃的に使えます。フォアとバックで動作が異なるため、それぞれ確認しましょう。
フォアツッツキの打ち方
- 相手のボールに対して正面を向き、ラケットを胸の前に構える
- 肘を軽く曲げ、ラケット角度を斜め約30度にする
- 体の正面でボールの下側を押し出すように打つ
- 腕だけでなく体ごとボールに近づき、コンパクトに打つ
バックツッツキの打ち方
基本フォームはフォアと共通ですが、バック側に体を向けて対応します。ラケット面をやや上に向けて下回転を捉えることが重要です。
バックツッツキはストップやチキータと同じ構えから使い分けられるため、構えを揃えておくと相手に読まれにくくなります。
ストップ
ストップは、サーブの勢いを吸収して相手コートで2バウンド以上するよう短く返す守備技術です。台上の短いサーブに対して使い、相手の強打を防ぐ効果があります。
打ち方はツッツキと基本的に同じですが、力を抑えて膝のクッションでボールの勢いを吸収します。打球点を早くすることが精度向上のポイントです。
- ボールが浮いて相手コートで1バウンドしか弾まない(相手のチャンスボールになる)
- 力が入りすぎてオーバーミスする
- 打球点が遅く、コントロールが乱れる
フリック
フリックは、台上の短いサーブを払うように弾いて上回転で返す攻撃的レシーブです。フォアハンド・バックハンドどちらでも使え、どの回転のサーブに対しても有効な万能技術です。
バウンドの一番高い点を肘を起点にコンパクトなスイングで打ち、手首の返しを強くすることが鋭い打球のコツです。フリック後は素早く元の位置に戻り、4球目への備えを忘れずに。
「ナックル気味に押し込むフリック」「コースを突くフリック」「一発で決めに行くフリック」など種類が豊富で、場面に応じて使い分けられると試合の幅が広がります。
チキータ
チキータは、バックハンドで台上のボールの左側を打球し、横上回転をかける攻撃的な台上技術です。フリックの進化版とも言える技術で、強烈な回転がかかります。
強い下回転サーブに対してもボールの横を打球することで回転の影響を抑えて強打できる点が最大のメリットです。テイクバックで手首をしっかり曲げ、スナップを効かせてコンパクトかつ大胆に振り抜きます。
- 現代卓球では男女問わず使用選手が増え、試合必須の技術になりつつある
- まずフリックを習得してから取り組むのが上達の近道
- 逆チキータ(ミュータ)はボールの右側を打球する技術で、伊藤美誠選手が用いることで知られる
ドライブレシーブ
ドライブレシーブは、台から出る長いサーブに対して上回転をかけて攻撃的に返球する技術です。上回転がかかることでボールの軌道が落ち、低く鋭い打球を送ることができます。
打ち方のポイントは以下のとおりです。
- 足を肩幅より広く開き、体を沈み込ませる
- ラケットを膝の高さに構える
- 腰を使って斜め上方向にスイングし、反対の足へ体重移動する
流しレシーブ
流しレシーブは、ラケットを横にスライドさせるように横回転をかけて返球する技術です。主にショートサーブに対して使用します。
フォアの場合、ボールの正面またはやや斜め下を捉え、右から左にスライドするように打球します。横回転が加わることでバウンド後に曲がり、相手はラケット角度を合わせにくくなります。相手の逆をつくコース変化が大きな特徴です。
ナックルレシーブ(プッシュ)
ナックルレシーブ(プッシュ)は、面を相手に向けたまま押し出すように打つ技術です。主に粒高・表ソフトラバー使用者が使い、回転の少ないナックルボールで相手のミスを誘います。
打ち方はラケットをボールに押し出すように当てるだけですが、回転がない分ラケット角度のコントロールが重要です。軌道が安定しにくいため、ネットミス・オーバーミスに注意が必要です。
- ツッツキ:下回転をかけて安定して返す守備の基本
- ストップ:短く低く収めて相手の強打を防ぐ
- フリック:台上を弾いて上回転で攻める万能技術
- チキータ:横上回転で強打する上級の台上攻撃
- ドライブレシーブ:長いサーブを上回転で攻撃的に返す
- 流しレシーブ:横回転でコースを変えて相手を惑わす
- ナックル(プッシュ):回転なしで相手のミスを誘う
サーブの種類別レシーブの返し方
レシーブで大切なのは、相手サーブの回転・長さに応じて技術を使い分けることです。同じ打ち方では回転が違うだけでミスになってしまいます。
まず回転を見極めるコツは、相手のスイング方向とラケット面の角度を観察することです。次の各セクションでは、サーブの種類ごとに具体的な返し方を解説します。
下回転(バックスピン)サーブへの返し方
下回転サーブをそのままフラットに打つとネットにかかってしまいます。ラケット面をやや上向きに傾けて、回転に逆らう角度を作るのが基本です。
サーブの長さによって使う技術が変わります。
- ショートサーブ:ストップ・ツッツキで台上を低く返す
- ロングサーブ:ツッツキ・ドライブで攻撃的に対応する
ツッツキで返す場合
ラケット角度を斜め30度程度に保ち、ボールの下側を押し出すようにコンパクトに打ちます。面を上に向けすぎるとオーバーミス、下向きすぎるとネットミスになるため、角度の調整が肝心です。
コースは相手のバック深くを狙うと効果的です。厚いコースへ返すことで、相手の3球目攻撃を封じやすくなります。
ドライブで返す場合
台から出るロングの下回転サーブに対して有効な技術です。足を広く開いて体を沈め、膝の高さにラケットを構えてから斜め上にスイングします。
十分な上回転をかけることがポイントです。回転をかけることでネットミスを防ぎながら、攻撃的な返球ができます。
上回転(トップスピン)サーブへの返し方
上回転サーブはボールが自然に浮き上がる軌道をとります。そのため、ラケットをあまり上に向けずフラット気味に打つのが基本です。
有効な返し方には以下の3つがあります。
- ドライブ:回転に乗せて打つため最も安定しやすい
- スマッシュ:ボールが浮いたタイミングで強打する
- ブロック:ラケット面を立ててコンパクトに当てる
コースは相手の利き腕側(内側)を狙うと角度が取りやすくなります。また、ナックルサーブと組み合わせて使われることが多いため、回転の有無を見極めることが重要です。
横回転サーブへの返し方
横回転サーブはボールが曲がるため、フラットに当てるとコースが狂ってしまいます。まずボールがラケットに当たる瞬間のスイング方向を見て、順横か逆横かを判断することが第一歩です。
基本的な対応方法は以下の3つです。
- 回転に合わせてラケット角度を調整して返す
- 相手の回転を利用してそのまま流す
- より強い回転をかけて回転を上書きする
順横回転の場合
順横回転(時計回り)は、レシーバーから見てボールが右方向に曲がります。ラケットに当たると右(サーバーのバック方向)に飛びやすいため、左コースを意識して狙うことが大切です。
対応のコツは、ラケットのヘッドを右斜め上に向けてボールの右側を捉え、左方向への飛びを補正することです。ツッツキ・ストップ・チキータ・ドライブのいずれでも対応できます。
逆横回転の場合
逆横回転(反時計回り)は、レシーバーから見てボールが左方向に曲がります。ラケットのヘッドを左斜め上に向け、ボールの左側を捉えて右方向への飛びを補正します。
巻き込みサーブ・YGサーブ・バックサーブも逆横回転の一種です。ラケット打球面が見えにくく回転の見極め難易度が高いため、慣れるまでは「強い下回転がかかっていることは少ない」という傾向を参考にしましょう。
チキータで返す際は、ラケットを立てた状態でボールの左側を捉えると回転に合った角度になりやすいです。
ナックル(無回転)サーブへの返し方
ナックルサーブは回転がない分、ラバーに当たったときの変化が少ないです。一方で軌道が不規則に揺れることがあり、回転があると思い込んで面を上向きにするとオーバーミスになります。
ラケット角度を立てすぎず、フラットに当てることを意識しましょう。積極的に攻めるなら、スマッシュやフリックで強打するのが有効です。
ドライブで返す場合は、十分なスイングスピードで回転を上書きするように打つと安定します。
ロングサーブ(スピードサーブ)への返し方
台から出るロングサーブは、素早いフットワークで下がりながら対応することが重要です。打球点を遅らせると体勢が崩れてミスにつながります。
第1バウンドがエンドライン近くに落ちた場合はロングサーブが来る可能性が高いため、バウンド位置を早期に見て判断しましょう。
主な返し方は以下のとおりです。
- ドライブ:攻撃的に返球でき、相手に短いサーブしか出させにくくなる
- スマッシュ:ボールが高めに来た時に強打する
- ツッツキ:下回転系のロングサーブに対して安全に返す
フォア側・バック側への対応と使い分け
実戦では、サーブがフォア側・バック側のどちらに来るかによって、対応技術と体の向きを素早く切り替える必要があります。
フォア側に来たサーブはフォアハンドで対応するのが基本ですが、バック側のサーブに対してフォアで回り込む「フォア回り込みレシーブ」も有効な選択肢です。ただし、逆をつかれるリスクがあるため、状況を見て判断しましょう。
- フォア側へのサーブ:フォアツッツキ・フォアフリック・フォアドライブで対応
- バック側へのサーブ:バックツッツキ・チキータ・バックフリックで対応
- ミドル(体の正面)へのサーブ:バックハンドで処理するか、素早くフォアに切り替えて対応
立ち位置をバック寄りに構えることでフォア側のスペースを広く使える一方、バック側への対応が遅れる場合があります。自分の得意技術と相手のサーブ傾向に合わせて、立ち位置を微調整する習慣をつけましょう。
- 下回転:面を上向きにしてツッツキ・ドライブで対応
- 上回転:フラット気味にドライブ・スマッシュ・ブロックで対応
- 順横回転:ラケットヘッドを右斜め上に向けて左コースを狙う
- 逆横回転:ラケットヘッドを左斜め上に向けて回転を補正する
- ナックル:角度を立てすぎずフラットにスマッシュ・フリックで攻撃
- ロングサーブ:早めに判断して下がり、ドライブで積極的に返す
- フォア・バック側の使い分け:サーブのコースに合わせて技術と立ち位置を調整する
回転が分からないときのレシーブ対処法
「サーブの回転が読めない」という悩みは、初心者から中級者まで最も多く聞かれる課題です。実は、回転を完全に読めなくても対処できる考え方があります。
ここでは「見極める目を養う」「安全に返す」「迷いをなくす」という3つの視点でくわしく解説します。
サーブの回転を見極める3つのポイント
回転を読む力は、見るべきポイントを絞ることで格段に上がります。「なんとなく見る」ではなく、3つの情報に集中しましょう。
- ラケットがボールのどこに当たっているか:底面に当たれば下回転、左側なら順横回転、右側なら逆横回転と判断できます
- スイングの方向・ラケット面の角度:打球の瞬間のラケット面が向いている方向で、コースと回転の種類を予測できます
- バウンド後のボールの軌道:ボールが曲がる・伸びる方向を観察すると、回転の種類をさらに絞り込めます
サーブには基本9種類の回転があります。あらかじめ種類を頭に入れておくと、判断スピードが上がります。
回転が読めないときの安全な返球コース
どうしても回転が読めないときは、台の中央(ミドル)を狙うことでフォア・バックのサイドアウトを防げます。コースの迷いが減るだけでミスが大幅に減ります。
返球技術はツッツキ(下回転のプッシュ技術)がおすすめです。回転が読めないときは、思い切り自分から下回転をかけてツッツキすると、相手サーブの回転の影響を受けにくくなります。
また、ボールをしっかり引きつけて体の近くで打つのも効果的です。打点が遅れても手首・肘が使いやすくなり、対応しやすくなります。
- コースは台の中央(ミドル)を基本に狙う
- ツッツキは「思い切り」下回転をかけて打つ
- ボールは引きつけて体の近くで捉える
- 恐る恐る当てるより、自分の回転をしっかりかけることが安定の鍵
「決め打ち」で迷いをなくす方法
試合中にいちいち回転を考えていると、判断が遅れてミスにつながります。そこで有効なのが「決め打ち」という戦術です。
「どんなサーブが来てもツッツキで返す」と事前に決めてしまうことで、考える時間がなくなり体が動きやすくなります。コースはミドルまたは深め固定にすると、さらに安全性が高まります。
さらに精度を上げるには、試合前に「このサーブが来たらこの技術」というパターンをいくつか用意しておく方法もおすすめです。
- ショートサーブ(短いサーブ)→ ツッツキでミドル深め
- ロングサーブ(速く伸びるサーブ)→ 積極的にドライブで攻撃
- 横回転系サーブ → 面の向きを調整してブロックかツッツキ

レシーブ上達のコツ
レシーブのコツは、大きく「技術・フォーム系」と「試合中の思考・戦略系」の2種類に分けられます。まずは体の使い方や構えなどフォームの基本(コツ①〜③)を整理し、最後に試合で活かす思考法(コツ④)を解説します。
コツ①:体の近くでボールを捉える
ボールを体から遠い位置で打とうとすると、腕が伸びきってラケット角度が安定しません。体に近い位置で打つほど重心が下がり、姿勢が安定します。
特に短いサーブをレシーブするときは、顔とラケットの距離を約30cmを目安に近づけて打つのがポイントです。体に近づいて打つことで回転もかけやすくなります。
コツ②:目線とラケットをボールに近づける
台上の短いサーブは、目線が遠いと回転量の見極めが難しくなります。ラケット角度の調整精度も落ちるため、ミスが増える原因になりがちです。
足を踏み込んで目線とラケットをボールに近づけることで、回転の判断がしやすくなります。同時に打球点を早く捉えることにもつながり、相手に時間的な余裕を与えません。
- 足を止めずにボールの正面に入る
- 目線をボールの高さまで下げる
- ラケットをボールに近づけてからスイングする
コツ③:力を抜いてリラックスして構える
ラケットを強く握りすぎると、手首や肘の可動域が狭まります。フリック(ボールを弾くように打つ技術)やチキータ(台上でバックスピンをかけて打つ技術)のスナップが使いにくくなり、対応できる技術の幅が狭まります。
柔らかく握り、全身をリラックスさせた構えが、すべてのレシーブ技術の前提です。力を抜いた状態のほうが素早く動け、正確なレシーブができます。
- ラケットを強く握りしめている
- 肩に力が入って腕が固まっている
- 膝が伸びていて重心が高い
コツ④:相手のサーブパターンを試合中に分析する
試合中は、相手がどのサーブをどのコースに出してくるかを観察し続けることが大切です。得た情報を次のポイントの判断に活かすことで、レシーブの迷いが減ります。
「このサーブが来たらチキータで狙う」など、事前にパターンを決めておくと判断がスムーズになります。ウォームアップや1ゲーム目は、積極的に情報収集する場として活用しましょう。
- 体の近くでボールを捉え、重心を安定させる
- 足を踏み込んで目線とラケットをボールに近づける
- 力を抜いた柔らかい構えで、技術の幅を広げる
- 相手のサーブパターンを観察し、試合中に活かす
レシーブでよくあるミスと改善策
初心者〜中級者がつまずきやすいミスは、大きく4つのパターンに分けられます。「なぜミスするのか」を知るだけで、修正の方向性がはっきり見えてきます。原因と修正法をセットで確認していきましょう。
ミス①:ネットにかかる原因と修正法
ネットミスの多くは、下回転サーブに対してラケット面が下を向きすぎていることが原因です。面が立っていないと、ボールは上に飛ばず真っすぐネットに向かってしまいます。
また、回転量を読み誤って面の角度調整が不十分な場合も同様のミスが起こります。強い下回転ほど、面を上向きにして擦り上げる量を増やす必要があります。
- ラケット面をやや上向きにして、ボールの下側を擦り上げる意識を持つ
- ツッツキ練習で「面の角度→返球結果」のフィードバックを繰り返し、感覚を養う
ミス②:オーバーミスする原因と修正法
台を越えてしまうオーバーミスは、上回転・ナックルサーブに対してラケット面を立てすぎていることが主な原因です。ナックル(無回転)サーブは回転がないため、面を立てるとボールが上方向に飛びすぎます。
フリックやドライブで力みすぎてスイングが大きくなるのも、オーバーミスを招くよくあるパターンです。
- ナックル・上回転にはラケット面を立てすぎず、コンパクトなスイングで返球する
- まずコートに入れることを最優先にし、強打は回転が確実に読めたサーブだけに絞る
ミス③:チャンスボールを送ってしまう原因と修正法
返球はできているのに、相手に強打されてしまうケースです。ストップが中途半端に浮いて甘い返球になること、ツッツキが高くなりすぎることが主な原因として挙げられます。
- ストップが浮いて相手コートで高く跳ねる
- ツッツキが上方向に流れて台の真ん中に集まる
- 体が遠い状態のまま腕だけで打ちにいく
- ストップは打球点(ボールを打つタイミング)を早くし、ボールの下をこすって低く短く返す
- ツッツキは体をボールに近づけ、コンパクトなスイングで面角度を安定させる
ミス④:反応が遅れる原因と修正法
反応が遅れる原因は、構えの位置とボールへの集中の仕方にあることが多いです。台に近すぎるとロングサーブへの対処が遅れ、逆に相手のフォームばかり見ているとボールへの集中が散漫になります。
- 台から約30〜50cm離れた位置に構え、全方向へ素早く動き出せる体勢を作る
- 打球の瞬間のラケット面だけに集中し、フェイクモーションに惑わされない習慣をつける
- ラケットを胸の前に構え、常に最短距離でボールに向かえる体勢をキープする
- ネットミス:面を上向きにして下回転を擦り上げる
- オーバーミス:ナックル・上回転には面を立てすぎずコンパクトに返す
- チャンスボール:ストップは低く短く、ツッツキは体を近づけてコンパクトに
- 反応遅れ:台から30〜50cm離れて構え、ラケット面に集中する

レシーブが上達する練習方法
レシーブを安定させるには、段階的に難易度を上げていくことが大切です。いきなり試合形式で練習しても、対応力はなかなか身につきません。
ここでは「固定→ランダム→コース限定→試合形式」の4ステップで、効率よく上達できる練習メニューを紹介します。
練習法①:回転の種類を固定した単球レシーブ練習
まずは回転の種類を1つに絞って、対応技術を反復するところから始めましょう。下回転・上回転・横回転・ナックルそれぞれに対して、正しい返球が身につくまで繰り返します。
練習相手に同じ回転のサーブを連続で出してもらい、ひたすらレシーブを繰り返す形式が効果的です。多球練習(複数のボールを連続で打つ練習方法)を使えば、1人がサーブを出し続け、もう1人がレシーブに集中できます。
練習法②:ランダム回転のサーブに対応する多球練習
固定回転への対応に慣れてきたら、回転をランダムに変えたサーブを受ける練習にステップアップしましょう。
多球を連続で受けることで、回転を判断するスピードと対応力を同時に鍛えられます。サーブの掛け方や出し方は多種多様でも、回転の種類自体は有限です。繰り返し受けることで、徐々に判断が速くなっていきます。
練習法③:コース限定レシーブ練習
回転への対応ができてきたら、返球するコースを指定して狙って返す練習に取り組みましょう。クロス・ストレート・ミドルなど、コースを事前に決めてそこへ正確に返します。
具体的な設定例はこちらです。
- ストップをフォア前・バック前に短く返す
- ツッツキをエンドライン深くに送り込む
- フリックをクロスに鋭く打ち込む
コースを意識する習慣がつくと、試合中に「狙って返す」レシーブが自然にできるようになります。
練習法④:試合形式のサーブ・レシーブ練習
最後は、実際の試合に近い形式で練習します。サーバーが毎ポイント異なるサーブを出し、レシーバーは都度判断して返球します。
レシーブ後の3球目・4球目まで続けることがポイントです。レシーブから展開を一連のプレーとして練習できるため、実戦での対応力が格段に上がります。
試合中のプレッシャー下での判断力は、試合形式の練習でしか磨けません。①〜③で積み上げた技術を実戦でつなげるための仕上げとして取り組みましょう。
- 練習①:回転固定のサーブを繰り返し受け、各回転への対応を体に覚え込ませる
- 練習②:ランダム回転の多球練習で、判断スピードと対応力を同時に鍛える
- 練習③:返球コースを指定し、狙って返せるレシーブを身につける
- 練習④:試合形式で3球目・4球目まで続け、実戦力を養う
よくある質問
レシーブに関する「なぜ?」「どうすれば?」という疑問をまとめました。気になる質問からチェックしてみてください。
卓球のレシーブが安定しない主な原因は何ですか?
主な原因は次の3つです。①正しい構えができていない、②回転の見極めができていない、③打球点が遅い・体から遠い。
まず構えと回転判断を固め、次に打球点の早さを意識するのが安定への近道です。構えと回転判断については記事内の各セクションで詳しく解説しています。
下回転サーブをレシーブするとネットにかかるのはなぜですか?
ラケット面が下を向いている(面が立っていない)ことが主な原因です。下回転のボールはラケットに当たるとネット方向に飛ぶ性質があります。
面をやや上に向けて、ボールの下を擦るように打つことを意識しましょう。ツッツキの練習で「ラケット角度→返球結果」のフィードバックを繰り返すと改善しやすくなります。
横回転サーブはどのようにレシーブすればよいですか?
まず順横(右曲がり)か逆横(左曲がり)かを見極め、ラケットのヘッドを曲がる方向と逆向きに調整して打つのが基本です。
基本的な対処法は「回転に合わせる」「回転を利用して流す」「より強い回転で上書きする」の3つ。慣れないうちは「回転に合わせる」方法から練習するのがおすすめです。
初心者はレシーブで攻撃を狙うべきですか?
まずは「相手コートに入れること」を最優先にしましょう。フリックやチキータといった攻撃的なレシーブは、フォームが安定してから段階的に取り組むのが適切です。
浮いたサーブやロングサーブに限定して攻撃を試みるのが、初心者にとって無理のない進め方です。
レシーブ時にラケットの握り方は変えるべきですか?
日本卓球協会(JTTA)の公式FAQによると、打球時にラケットを握っていれば、握り方の変更自体はルール上問題ありません。(出典: JTTA「よくあるご質問(FAQ)ルール」)
ただし初心者は、基本の握り方で安定させることを最優先にしましょう。力を入れすぎず柔らかく握ることが、レシーブを安定させる基本です。
まとめ:卓球レシーブ上達に必要な3つのポイント
この記事では、レシーブを安定させるために欠かせない「①構え・②回転の見極め・③技術の引き出し」の3つを解説してきました。難しく考えすぎず、まずはこの3点を意識するだけで、返球率はぐっと上がります。
最初から全部を完璧にこなす必要はありません。今日の練習でできることは、台から30〜50cm離れた位置で膝を軽く曲げ、力を抜いて構える、ただそれだけでOKです。正しい構えが身につくと、回転の見極めも技術の選択もスムーズになっていきます。
回転の読み方に迷ったら、相手のラケット面の角度と当たった位置を観察することを意識してみてください。それでも判断できないときは、自分の回転をしっかりかけて台の真ん中を狙えば、安全に返球できます。
技術面では、まずツッツキ・ストップ・フリックの3つを安定させることを目標にしましょう。この3技術が土台になれば、チキータやドライブも自然と身についていきます。
- 構え:台から30〜50cm、膝を軽く曲げてラケットを胸の前に。立ち位置は戦型と相手の状況に合わせて変える
- 回転の見極め:ラケット面の角度と当たり位置で種類を判断。迷ったら自分の回転をかけて台の真ん中へ
- 技術の引き出し:まずツッツキ・ストップ・フリックを固め、慣れてきたらチキータ・ドライブを加えていく
レシーブは、練習で反復するほど試合で自然と動けるようになる技術です。焦らず一つひとつ積み上げていきましょう。ツッツキやストップの具体的な打ち方は、以下の関連記事も参考にしてみてください。

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