卓球のブロックの基本と安定させるコツ|フォア・バック別の打ち方を解説

卓球のブロックは、相手の強打を抑えて試合の流れを変える、守備の要となる技術です。フォームのコツをつかめば、初心者でも早い段階で安定させることができます。

この記事では、ブロックの基本的なやり方から安定させるコツ、フォアとバックの使い分け、さらにカウンターとの違いや「ブロックマン」と呼ばれる戦型についてもわかりやすく解説します。

ブロックが苦手で練習方法に迷っている方も、守備力をさらに高めたい中級者の方も、この記事を読めば今日から取り組める具体的なヒントが見つかるはずです。

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目次

卓球のブロックとは

ブロックとは、相手のドライブやスマッシュなど上回転の強打に対し、ラケットをほとんど振らずに角度とタイミングで返球する守備技術です。自らスイングや力を加えなくても、相手ボールの勢いを利用して返球できるのが最大の特徴。ラリーを安定させる土台となる基本技術であり、初心者から上級者まで全レベルで欠かせないスキルです。

スマッシュ・ドライブ・カウンターとの違い

ブロックの位置づけを理解するには、似た技術との違いを押さえておくと分かりやすいです。

技術スイング量目的難易度
ブロック最小限安定して返球する低〜中
スマッシュ大きいパワーで打ち抜く中〜高
ドライブ大きい回転とスピードで攻める中〜高
カウンター中程度強打に力を加えて反撃する

スマッシュやドライブは自ら回転・パワーを加える攻撃技術。一方ブロックは相手の力を借りて「当てて返す」技術です。

カウンターはブロックと似て見えますが、相手の強打に自ら力を乗せて攻撃に転じる点が異なります。得点力は高いぶん、習得難易度も上がります。

ブロックの主な種類

ブロックには大きく3つの種類があります。詳しい打ち方は後のセクションで解説します。

  • 通常ブロック:最もシンプルな当て返し。初心者が最初に覚えるべき基本形
  • カウンターブロック:ブロックにスピードを加えて相手コートに鋭く返す応用技術
  • カウンタードライブ:相手の強打に対して自らドライブをかけて攻撃に転じる上級技術

ブロックは習得しやすい技術ですが、極めると試合の主導権を握る戦術の幅が大きく広がります。初心者が試合の勝敗を左右するほど重要な場面でも活躍する、まさに「守りの要」です。

このセクションのまとめ
  • ブロックは相手の勢いを利用して返球する守備技術。スイングは最小限
  • スマッシュ・ドライブは攻撃技術、カウンターは攻撃的反撃技術と明確に異なる
  • 種類は「通常・カウンターブロック・カウンタードライブ」の3つ
  • 初心者でも習得しやすく、極めると戦術の幅が大きく広がる

フォアブロックとバックブロックのやり方

卓球のブロックのコツは、フォア・バックで「打点の早さ」と「ラケット面を安定させる」という基本は共通です。一方で、フォアは角度調整の自由度が高く、バックは体の正面で捉えやすいという違いがあります。自分の弱い側を先に確認して、重点的に読み進めてみてください。

フォアブロックのやり方

フォアブロックは、ラケット面の角度調整が腕全体で行いやすい反面、足の位置取りが甘いとボールを体の前に収めにくくなります。構え・打点・場面の3つを順番に押さえましょう。

構えとラケット角度の作り方

相手がドライブやスマッシュを打つと分かった瞬間、ラケットを高く持ち上げてラケットヘッド(先端)を上に向けます。ラケット面はボールに被せるようにやや伏せ気味にすると、強いボールを抑えやすくなります。

手首は打球の瞬間だけ固定するイメージが重要です。常時固定していると腕全体に力みが生まれ、かえって不安定になります。前傾姿勢でひざを軽く曲げ、目線をボールに近づけながら角度を微調整しましょう。

打点の位置とスイングの大きさ

ラケットは後ろへ引かず、ぜひ体より前方でボールを捉えるのが大原則です。ラケットが視界内に収まる位置が目安になります。

バウンドの頂点か、頂点よりわずかに早いタイミングで打球しましょう。頂点を過ぎると回転が強まり、返しづらくなります。打球後は前方へ軽く送り出すイメージで小さくスイング。大きく振らないことがミス防止の核心です。

相手のドライブの回転が強いほど、ラケットを立てて被せる角度を深くする微調整が必要です。

フォアブロックを使うべき場面

  • 体勢が整っていないとき:強打を返せない場面で「まず返す」を最優先にする
  • 相手の連続攻撃を受け止めるとき:ラリーのリズムを整えたいときに有効
  • フォア側に速いドライブが来たとき:足を使ってボールを体の前に収める意識が特に重要

バックブロックのやり方

バックブロックは体の正面でボールを捉えやすく、フォアより前後の位置取りが安定しやすい技術です。スイングの可動域が小さい分、コンパクトに振る感覚をつかみやすいのも特徴です。

構えとラケット角度の作り方

ラケットをほぼ垂直に近い角度に保ち、ボールの勢いを吸収するように軽く当てるイメージで構えます。ラケットヘッドを立てて構えることで、ドライブの球威に押し負けるリスクを抑えられます。

手首はフォアと同様、打球の瞬間だけ固定し、普段はリラックスさせておきましょう。手首に余計な力が入ると、ラケット面が安定せずミスにつながります。

手首・肘の使い方と打点の意識

肘を軽く前に出し、体から離れすぎないポジションでラケットを構えます。手首をひねりすぎず、ラケット面が安定した状態でボールを迎えることが安定返球の基本です。

打球後は前方へ小さく押し出すイメージでフィニッシュします。バウンドの頂点〜頂点直前を狙うタイミングは、反応が遅れると回転に負けてミスが増えるため、繰り返し練習して感覚を身につけましょう。

バックブロックを使うべき場面

  • 相手の連続ドライブをバック側で受けるとき:安定した返球手段として最も使用頻度が高い
  • 足を動かす余裕がないとき:バック側への速いボールに咄嗟に対応できる
  • ブロックマン戦術を使うとき:バックブロックが主力技術となるため、安定性を最優先に鍛える
フォア・バックブロックのポイントまとめ
  • ラケット面はやや伏せ気味(フォア)・ほぼ垂直(バック)に保つ
  • 打点はバウンド頂点〜頂点直前。遅れると回転に負ける
  • スイングは小さく、打球後は前方へ軽く押し出すイメージ
  • 手首は打球の瞬間だけ固定し、普段はリラックス
  • 足を使ってボールを体の前に収める意識を忘れずに
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カウンターブロックのやり方

基本的な構えや打点は通常ブロックと同じです。違いはボールに自分から「押し出す力」を加えること。相手のスピードと威力を利用しながら、自分の攻撃力も乗せて返球します。

さらに発展させた「カウンタードライブ」は、回転とスピードを同時に加える上級者向けの技術です。初心者・中級者はまずカウンターブロックの精度を高めることを優先しましょう。

カウンターブロックのよくある失敗
  • タイミングが早すぎて自分の力だけで打ってしまい、コントロールが乱れる
  • 相手ボールの勢いが乗り切る前に当てにいってしまう
  • 体勢が整っていないのに無理にカウンターを狙い、凡ミスで失点する

コツは「相手のボールの勢いが乗ってから当てる」イメージを持つこと。早打ちより、ボールが板に当たる感覚を大切にしましょう。

ブロックを安定させるコツ

卓球のブロックは「ただ当てて返すだけ」に見えますが、安定させるには姿勢・角度・タイミング・予測という複合要素が必要です。卓球の姿勢の作り方から角度の微調整まで、ブロックのコツを順番に整理していきます。

コツ①:前傾姿勢でラケットを台より高く構える

体が後ろに反ったり腰が引けたりした状態では、ボールの威力に押し負けてコントロールが崩れます。前傾姿勢を作ることが、安定したブロックの土台です。

前傾姿勢により目線がボールに近づき、ラケット面の角度調整がしやすくなります。またフットワーク(足の動き)もスムーズになり、次のボールへの反応速度も上がります。

ラケットは台より高い位置に構えましょう。飛んでくるボールへの反応が速くなり、打球まで余裕が生まれます。

コツ②:ボールを体の正面で捉える

体の横でボールを捉えると打球点が一定しなくなり、ミスが増えます。常に体の正面でボールを迎えることが、返球を安定させる最短ルートです。

バックは比較的正面で捉えやすいですが、フォアは「ラケットが常に視界の中にある」位置を意識してみてください。体の正面で捉えることでラケット面の角度がブレず、安定した返球が続きます。

コツ③:バックスイングを最小限にしてコンパクトに返す

ラケットを大きく引くと打点が遅れ、ボールの勢いに負けやすくなります。ブロックではラケットを後ろに引かず、体の前方で「押し出す」イメージで小さくスイングするのが基本です。

手首を固定し、腕全体の力みを抜くことが大切です。力を入れすぎず、相手ボールの威力をそのまま吸収する感覚を意識しましょう。

コツ④:バウンド直後の早いタイミングで打球する

バウンドの頂点を過ぎると回転量の影響が強まり、コントロールが難しくなります。頂点か頂点直前のタイミングで打球することで、回転の影響を最小限に抑えられます。

早いタイミングでの返球は相手の準備時間も奪えます。「守るだけのブロック」ではなく、攻撃的な機能を持たせることができるのです。

コツ⑤:相手の回転量に合わせてラケット角度を微調整する

回転の強さや種類によって、同じ角度では対応しきれません。強いトップスピン(上回転)ほどラケット面を被せる(伏せる)必要があります。

ボールが大きく跳んでしまうときは、ラケットヘッド(先端部分)を立てて被せやすくする方法も有効です。ブロックが得意な選手に共通するのは、反射神経の速さよりも回転量を予測する能力の高さです。予測力を磨くことがブロック上達の本質といえます。

ブロックを安定させる5つのコツ
  • 前傾姿勢でラケットを台より高く構える
  • ボールを体の正面で捉える
  • バックスイングを最小限にしてコンパクトに返す
  • バウンド頂点か直前の早いタイミングで打球する
  • 相手の回転量に合わせてラケット角度を微調整する

ブロックとカウンターブロックの使い分け

卓球のカウンターを覚えると、守備から一気に攻撃へ転じる選択肢が生まれます。ただし「どちらを使うか」の判断を誤ると、かえって失点を招くことも。ここでは通常ブロックとカウンターブロックの違いを整理し、場面ごとの判断基準をわかりやすく解説します。

ブロックが有効な場面

ブロックの最大の武器は「安定性」です。無理に攻撃せず、長いラリーで相手のミスを誘う局面に最適な技術です。

具体的には以下のような場面で活きます。

  • 体勢が崩れており、無理に振ると失点につながるとき
  • 相手の連続ドライブを受け続けるラリー中盤で、安定返球を最優先にしたいとき
  • コースやテンポを変えて、相手のリズムを崩したいとき

ブロックは「得点を取る技術」ではなく「ミスをしない技術」。焦って攻撃に転じるより、相手が崩れるのを待つ忍耐が重要です。

カウンターブロックが有効な場面

カウンターブロックは得点を目的とした攻撃的な返球技術です。ブロックより得点力に優れますが、その分難易度も高くなります。

  • 相手が移動中・打点が遅れていて、体勢が崩れているとき
  • 相手から甘いボールや浮いたボールが返ってきたとき
  • ラリー中に相手の体勢が崩れた瞬間を察知したとき

場面別・判断フローと比較表

どちらを使うか迷ったときは、次のフローで判断してみてください。

  • 自分の体勢が崩れている → 通常ブロックで安定返球を最優先
  • 体勢OK + 相手が崩れている → カウンターブロックで攻撃に転じる
  • 体勢OK + 相手も整っている → 通常ブロックでコースやテンポを変えてラリーをコントロール

2つの技術の特徴を比較すると以下のようになります。

項目通常ブロックカウンターブロック
安定性◎ 高い△ やや低い
得点力△ 低い◎ 高い
難易度○ 比較的易しい△ 高い
必要な体勢の余裕少なくてもOKある程度必要
主な使用局面ラリー中盤・守備時相手が崩れた瞬間
まとめ:使い分けの基本原則
  • 体勢が崩れているときは迷わず通常ブロックで安定返球
  • カウンターブロックは「相手が崩れた瞬間」だけを狙い打ちする
  • カウンタードライブは上級者向け。まずカウンターブロックの精度を磨くことを優先
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ブロック向けの用具選び

ラケットの選び方

弾みすぎない木材ラケット(5枚合板など)が基本です。弾みが強すぎるとコントロールが難しくなり、ブロックがオーバーしやすくなります。

打球面が大きく、コントロール性に優れたオールラウンド系または守備用ラケットが適しています。カーボン素材入りの高反発ラケットは飛びすぎるリスクがあるため、初中級者やブロックマンには木材ラケットから始めることをおすすめします。

なお、公式大会ではJTTA/ITTFが公認したラケット(木部分が85%以上天然木であること)の使用が必須です。(出典: 公益財団法人日本卓球協会(JTTA)競技規則

ラバーの選び方

スポンジ厚「中」または「中厚」(約1.5〜1.9mm)の裏ソフトラバーが、弾みとコントロールのバランスが取れた基本の選択肢です。

守備型・ブロックマンには弾みすぎるラバーは不向きで、コントロール性重視のものが安定します。変化を重視する前陣守備型なら、スポンジが薄いラバー(約1.4mm以下)でさらに制球精度を高めるスタイルもあります。

また、バック面に粒高や表ソフトなどの異質系ラバーを貼るスタイルも守備型には有力な選択肢です。公式大会ではJTTA/ITTFが公認したラバーの使用が必要です。(出典: 公益財団法人日本卓球協会(JTTA)競技規則

ブロックマンとは

「卓球のブロックマン」とはどんな戦型なのか、このセクションで解説します。

ブロックマンを目指す方にも、対戦で悩んでいる方にも役立つ内容になっています。ぜひ参考にしてください。

ブロックマンの基本的な戦術スタイル

ブロックマン(卓球)とは、前陣(台の近く)に構え、相手のドライブ攻撃をブロックで受け止めながら試合を組み立てる戦型です。

自分から無理に打ち抜かず、相手に打たせてミスや甘い返球を引き出すのが基本的な考え方。得点パターンのイメージは以下の通りです。

  • ツッツキで相手にドライブを打たせる
  • ブロックでスピード・回転・コースを操作して返球
  • 崩れた甘いボールをカウンターまたはスマッシュで仕留める

戦術の本質は「守っているようで主導権を握っている」点にあります。ラリーのリズム・コース・テンポはブロック側が実質的に支配しているのです。

プレーポジションは攻撃型より台の中央寄りが基本。コート全体をカバーするため、台から離れすぎないことが重要です。

代表的な選手としては松平健太選手(日本)、フランソワ・サムソノフ選手(ベラルーシ)、呉尚垠選手(韓国)などが知られています。ただし戦型分類は選手のスタイル変化とともに変わる場合があるため、最新情報もあわせてご確認ください。

ブロックマンの長所

ブロックマンの最大のメリットは、自打ちミスが少なく簡単に失点しない安定感にあります。

攻撃型選手と比べて体力的な負荷も低く、年齢を問わず長く続けやすい戦型でもあります。

  • ドライブ主体の攻撃型選手に強い。「打っているのに点が取れない」状態を作れる
  • 攻撃技術より習得ハードルが低く、初心者でも早期に試合で活かせる
  • ラリーのテンポを操ることで、格上相手にも崩す展開を作りやすい
  • 体力消耗が少なく、長丁場の試合でも持久力が落ちにくい

ブロックマンの短所

一方で、ブロックマンには克服すべき弱点もあります。特に攻守の切り替えタイミングの難しさは、中級者以上になっても課題になりやすいポイントです。

ブロックマンのよくある落とし穴
  • チャンスボールを逃したり、慌てて打ちミスが増えやすい
  • 変化球・台上技術が巧みな相手には弱く、展開を作れないことがある
  • バックハンド技術が一定水準に達していないと前陣ポジションを維持できない
  • 同じ返球パターンが続くと相手に慣れられ、格下にも負けるリスクが出る
  • トップレベルでは攻撃を織り交ぜないと勝率が伸び悩む

ブロックだけに頼る「純粋なブロックマン」は、トップレベルでは少数派です。攻撃技術を組み合わせて初めて、安定した戦績につながります。

このセクションのまとめ
  • ブロックマンは前陣でブロックを軸に主導権を握る戦型
  • 安定感・持久力が強みだが、単調になると対策されやすい

ブロックマン対策

ブロックマンと対戦する際にやってはいけないのが、同じリズム・同じ回転・同じコースで打ち続けること。これはブロックマンにとって最も都合のいい展開です。

  • 台上技術で先手を取る:ストップ・フリック・チキータでレシーブからブロックを封じる
  • ロングサーブで間合いを外す:相手を台から下げさせてブロックの間合いを崩す
  • 回転変化で揺さぶる:サーブやドライブの回転量を変化させてリズムを崩す
  • コース変化を続ける:左右・深さを変え、同じパターンを繰り返さない

対策の核心は「変化をつけ続けること」。コース・回転・テンポのどれか一つでも変化させれば、ブロックの精度は格段に落ちます。

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レベル別ブロック練習法

ブロック練習は、自分のレベルに合った方法を選ぶことが上達の近道です。レベルに合わない練習をすると、「当てているだけ」「実戦で使えない」状態に陥りやすくなります。初心者から上級者まで、それぞれに適した練習法を確認してみましょう。

初心者向け①:ドライブ&ブロック交互練習

パートナーにドライブを打ってもらい、自分がブロックで返す。次に相手がブロックした球を自分がドライブする、という交互練習です。

目的は、ラケット角度と打点のコツを体に染み込ませること。最初はゆっくりしたドライブから始め、徐々にスピードと回転量を上げていきましょう。フォアブロック・バックブロックを交互に組み込むと、両サイドを均等に鍛えられます。

フォアとバック両方を練習することで、実戦でどちらに来ても対応できる感覚が身につきます。

初心者向け②:多球・マシンを使った反復練習

一人でもコツコツ練習できる方法として、多球練習とマシン練習があります。

  • 多球練習:出し手にさまざまな回転・スピードで連続して打ってもらい、反復してブロックする。フォームと感覚の定着に最適
  • マシン練習:均一なボールを正確に出せるため、ラケット角度の感覚づくりに有効。中上級者の感覚確認にも使える

ただし、マシンは均一なボールしか出ないため、不規則なボールへの対応力は対人練習で補う必要があります。

1球ごとに構えに戻る習慣をつけると、実戦に近い動作パターンが自然と身につきます。

中級者向け:ランダムコース対応のブロック練習

相手にコースをランダムに打ち分けてもらい、フォア・バック・ミドルの3コースをブロックで返す練習です。ブロックが得意な選手は、反射神経よりも予測能力が高いといわれています。

自分が打ったボールの回転やコースから、次のボールを予測して早めに足を動かすことが重要です。ループドライブ(回転重視)とスピードドライブを混ぜてもらうと、ラケット角度の微調整という実戦感覚も磨けます。

上級者向け:システム練習でブロックから攻撃へ切り替える

以下の一連の流れをシステム練習として繰り返しましょう。

  • サーブを出す
  • 相手のツッツキを確認する
  • 相手のドライブをブロックで返す
  • 甘くなった球をカウンターで攻撃する

目的は、守備から攻撃に転じるタイミングと判断力を養うこと。ブロックのコースをクロス・ミドル・ストレートと指定してコース精度を高め、カウンターブロックまでをワンセットの動作として自動化できれば、ブロックマン戦術の核心が身につきます。

レベル別ブロック練習のポイントまとめ
  • 初心者:ドライブ&ブロック交互でラケット角度・打点を体に覚えさせる
  • 初心者:多球・マシンで反復し、1球ごとに構えに戻る習慣をつける
  • 中級者:ランダムコース対応で予測能力と足の動きを同時に鍛える
  • 上級者:システム練習でブロック→カウンターの切り替えを自動化する

ブロックが安定しないときの原因と改善法

ブロックのミスは大きく4つのパターンに分けられます。「ネット」「オーバー」「回転負け」「反応遅れ」のどれに当てはまるかを確認してから、該当する改善法を試してみてください。

各セクションでは「原因→即実践できる修正法」をセットで解説します。自分の症状に合ったところだけ読み進めてもOKです。

原因①:ネットミスが多い場合の修正ポイント

ネットミスが続くときは、ラケット面が下を向きすぎているか、打点が早すぎてボールを押さえ込んでいることがほとんどです。

以下の修正法を順番に試してみましょう。

  • ラケット角度を少し立てる:面をボールが越える方向に調整するだけで、弾道が上がりやすくなります
  • 打点をわずかに遅らせる:頂点直後でも十分です。ラケット面でボールを上方向に送り出すイメージを持ちましょう

打球後の弾道を観察してみてください。ボールが直線的に飛んでいれば角度は合っています。弾道が下を向いていたら、面をもう少し立てるサインです。

原因②:オーバーミスが多い場合の修正ポイント

オーバーミスの主な原因は2つです。ラケット面が上を向きすぎているか、相手の強いドライブ回転に押されて面が後ろへ傾いてしまっているかです。

  • ラケット面をより被せる:上回転を抑えられる角度に調整します
  • ラケットヘッドを立てて被せやすくする:球威に押されるケースに特に有効です
  • 打球の瞬間に手首を固定する:グッと締めることで面のぶれを防げます

手首の固定は「常時力む」のではなく、打球の瞬間だけでOKです。力みっぱなしだと次のボールへの反応が遅れます。

原因③:回転に負けてしまう場合の修正ポイント

回転負けの本質は、相手の回転量に対してラケット角度が合っていないことです。手首が固定されず面がぶれている場合も原因になります。

  • 打球前に角度を微調整する習慣をつける:相手の回転量を目で確認してから面を決める意識を持ちます
  • 打球の瞬間だけ力を入れる:常時力むのはNGです。瞬間的に面を安定させるイメージです
  • 相手の返球コースを先読みする:自分が打ったコース・回転から次のボールを予測し、早めに構えることで対応に余裕が生まれます

原因④:反応が遅れてブロックが間に合わない場合の修正ポイント

反応の遅れは反射神経の問題と思われがちですが、ほとんどの場合はボールの予測ができていないことが原因です。

  • 相手の返球コースを先読みして待つ:自分が打ったコース・回転から70〜80%の確率でコースを読み、先にその方向へ動きます
  • 相手が打つ瞬間に構えを完了させる:ラケットをやや高めに上げ、打球前に構えを終わらせておきましょう
  • 多球練習・マシン練習で反応回数を増やす:速いボールへの対応経験を積むことで、体が慣れていきます
  • 常に前傾姿勢・重心をやや前に置く:体の動き出しが速くなり、横への踏み出しも楽になります
ミスパターン別・即チェックリスト
  • ネットミス:ラケット面を立てる・打点を少し遅らせる
  • オーバーミス:面を被せる・打球時に手首を固定する
  • 回転負け:打球前に角度を微調整・瞬間的に面を安定させる
  • 反応遅れ:コースを先読みして待つ・常に前傾姿勢をキープする

よくある質問

ブロックとスマッシュはどう使い分ければよいですか?

ブロックは相手の強打を角度で返す守備技術、スマッシュは浮いたボールを叩く攻撃技術です。場面に応じて切り替えることが大切です。

体勢が崩れているときや安定返球を優先したいときはブロックを選びましょう。一方、相手のボールが高く浮いてチャンスボールになったら、スマッシュで積極的にポイントを狙います。

基本の判断は「相手の強打→ブロック、浮いた球→スマッシュ」です。この使い分けを体に染み込ませるだけで、試合での安定感がぐっと上がります。

粒高ラバーや表ソフトでのブロックは裏ソフトと何が違いますか?

ラバーの種類によってブロック時のボールの性質が大きく異なります。それぞれの特徴を整理します。

裏ソフトは表面がツルツルで回転をかけやすい反面、相手の回転の影響も強く受けるため、角度調整が繊細になります。

表ソフトは短い粒が並んでいて回転の影響を受けにくく、ブロックでナックル性(無回転に近い)のボールが出やすいです。相手がタイミングを取りにくくなる利点があります。

粒高ラバーは打球時に細長い粒が倒れることで、相手の上回転を下回転に反転させて返せます。相手のミスを誘う変化が強力ですが、扱い方が難しくコースの精度を出すまでに練習量が必要です。

ブロックだけで試合に勝てますか?

ブロック一辺倒では勝率に限界があります。同じリズム・同じコースで返し続けると相手に慣れられ、強打を連打されやすくなります。

ブロックマン戦術でも、チャンスボールをカウンターやスマッシュで仕留める攻撃の動作と、高品質なツッツキが不可欠です。ブロックのバリエーション(通常・カウンター・カットブロック・伸ばすブロックなど)を増やすことで、相手を揺さぶり得点につなげやすくなります。

レベルが上がるほど攻撃を織り交ぜることが勝率向上の鍵になるため、守備だけでなく攻撃技術も並行して磨くことをおすすめします。

子ども・初心者が最初に取り組むべきブロック練習は何ですか?

最初はラケットを振らず、当てて返すだけの練習から始めるのがポイントです。パートナーに緩いドライブを打ってもらい、角度で返す感覚をつかみましょう。

慣れてきたら多球練習(コーチや練習者が次々とボールを出す練習法)で連続してブロックし、角度と打点の感覚を体に染み込ませます。マシン練習も均一なボールで基本フォームを固めるのに有効です。

初心者はまず「ネットを越えてコートに入れる」ことを最優先にしましょう。コントロールの精度は繰り返しの中で後から磨いていけば大丈夫です。

まとめ:卓球のブロックをマスターして試合で安定した返球を実現しよう

この記事で解説したブロックの基本・コツ・練習法・用具選びのポイントを、最後にまとめて整理します。読み返しながら「今日から何を練習するか」を決める際の参考にしてください。

記事全体の要点まとめ
  • ブロックの本質:相手の上回転に対し、角度とタイミングで返す守備の基本技術。ラリーを安定させる土台になる
  • フォア/バックの基本:フォアは体の前方、バックは体の正面でボールを捉えることが安定のカギ
  • 安定させる5つのコツ:①前傾姿勢+高い構え ②正面でボールを捉える ③コンパクトなスイング ④頂点前の早い打点 ⑤回転量に応じたラケット角度の微調整
  • ブロック vs カウンターブロック:「返す」か「得点を狙う」かで目的が異なる。体勢と相手の状態に応じて使い分けることが主導権を握る鍵
  • ブロックマン戦術:守りながら主導権を取るスタイル。攻撃を織り交ぜることで勝率が上がる
  • レベル別練習法:初心者は多球・交互練習→中級者はランダムコース対応→上級者はシステム練習で攻撃切り替えを磨く
  • ミスの4パターン:ネット・オーバー・回転負け・反応遅れ。それぞれ原因を特定して即修正を試みる
  • 用具選びの基本:ITTF/JTTA公認のラケット・ラバーを使用。ブロック重視なら弾みすぎない木材ラケット+コントロール系ラバーが基本

用具の公認情報については、公益財団法人日本卓球協会(JTTA)公式サイトで確認できます。競技で使用するラケット・ラバーはJTTA 競技規則(日本卓球ルール)に準拠したものを選ぶようにしましょう。

まずは自分のレベルに合った練習を1つ選んで、今日から取り組むことが上達への近道です。初心者の方は多球練習から始め、フォームと打点の感覚をつかみましょう。中級者の方はランダムコース対応の練習で、実戦に近い判断力を鍛えましょう。

ブロックは「守るだけの技術」ではありません。安定した返球で相手にプレッシャーをかけ、ラリーの主導権を握る攻めの守備です。基本を一つひとつ積み上げて、試合で頼れる武器にしていきましょう。

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