卓球の審判を初めて任されたとき、「何をどう判定すればいいの?」と戸惑う方は多いはずです。この記事では、審判の基本的な役割・点数のコール方法・ジェスチャー・よくある判定場面まで、試合当日にすぐ使える知識をまとめて解説します。
読み終えれば、初めての審判でも自信を持って試合を進行できるようになります。審判資格の取得を検討している方にも役立つ内容です。

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卓球審判の種類と担当範囲
卓球の審判は、主審・副審・審判長の3種類で構成されます。それぞれ担当範囲と権限が明確に異なるため、役割を混同しないことが重要です。草の根大会では敗者が審判を担う「敗者審判」が一般的ですが、公式大会では資格保有者が担当します。
主審(アンパイア)
主審は試合の第一責任者です。得点・エッジ・レット(やり直し)など、すべての試合上の事実判定で最終決定権を持ちます。着席位置はネット横・台のサイド、ネットと平行になる場所が基本です。
主審が担当する主な職務は以下のとおりです。
- 得点・レット・タイムアウト・エッジなど、すべての口頭アナウンス
- サーブの合法性(16cmトス・隠し禁止・オープンパームなど)をラリーごとに監視
- プレーヤーの行動規範管理(カード提示・遅延行為の制止)
- 促進ルール(13分経過後に適用されるラリー制限ルール)適用時はストロークカウンター役も兼務
副審(アシスタントアンパイア)
副審は主審と対角の位置(台の反対エンド側)に着席し、主審の死角をカバーします。単独で最終決定できる専権事項は、自分側のエッジボール判定です。
その他の主な担当は以下のとおりです。
- サーブの合法性判定・オブストラクション(ボール妨害)・レット宣言(主審と同等の権限)
- 得点板(スコアボード)の操作:主審のジェスチャーに合わせて該当選手の得点を加算
- タイムアウト・ゲーム間休憩(最大1分)・練習時間の時間管理
- タオリング(タオル使用)のタイミング管理:両者合計点が6の倍数のときのみ許可
- 試合後のスコアカード記入
審判長(レフェリー)
審判長は大会全体の運営管理責任者であり、すべての試合・審判員を総括する最高権限者です。国内公式大会では「公認レフェリー」資格の保有者が務めます。
審判長にしかできない主な職務は以下のとおりです。
- 各試合への主審・副審の割り当て・配置
- 選手の参加資格・用具(ラバーのITTF公認有無など)の事前確認と出場可否の決定
- 使用ボールの色(白またはオレンジ)の決定
- 主審が解決できないルール解釈への抗議・申し立ての裁定
- 負傷などによる試合中断を認める権限(競技規則に定める時間の範囲内)
- 選手の失格(ディスクォリフィケーション)処分を下せる唯一の役職(主審はカード提示まで)
- 会場のコンディション(照明・ネット高さなど)の最終確認・是正指示
- 主審:試合の第一責任者。得点・レット・カードなど全アナウンスと最終判定を担当
- 副審:主審の死角をカバー。自分側のエッジ判定・スコア管理・時間管理が専門
- 審判長:大会全体の最高権限者。資格審査・失格処分・審判員配置を一手に担う
(出典: 公益財団法人日本卓球協会「審判」 / ITTF Umpires & Referees – Documents)
卓球審判のやり方:試合開始から終了までの流れ
初めて審判を任されたとき、「何を・いつ・どの順番でやればいいのか」がわからず焦ってしまうことがありますよね。ここでは試合前準備→開始コール→ゲーム中進行→チェンジコート→試合終了の5ステップで、審判の動き方を時系列で整理します。
コール・ジェスチャー・時間管理の具体的な動作まで明記しているので、試合前の予習として活用してください。
試合前の準備(用具検査・トス)
試合が始まる前に、審判が確認しておくべき項目がいくつかあります。抜け漏れがあると試合進行に影響するため、順番に確認しましょう。
- 着席・配置確認:主審はネット横・台サイドに着席。副審は対角エンドに着席します
- 用具検査:双方のラケットが「ITTF公認ラバー・両面異色・ラバーの厚さ4.0mm以内」の条件を満たしているか確認します
- ネット確認:ネットの高さが規定の15.25cmであることを確認します(詳細な計測方法はJTTAの審判手引きを参照してください)
- 練習時間管理:ウォームアップ開始と同時に副審がタイマーをスタート。終了時は副審が「タイム」とコールし、止まらない場合は主審がコールします
- トス(サービス権決定):国内大会ではじゃんけんが一般的。勝者がサービス権かエンドを選びます
- スコアボード初期化:副審がボードを0-0に設定し、主審が最初のサーバー側へ手を伸ばして確認します
試合開始のコール手順
準備が整ったら、いよいよ試合のスタートです。得点コールには決まった言い方があるので、事前に声に出して練習しておくと安心です。
開始コール(フル版)は以下のように宣言します。
- 「ファーストゲーム、〇〇(サーバー名)トゥサーブ、ラブオール」
- コールと同時に、サーバー側へ手を伸ばすジェスチャーを行う
- 1人審判や草の根大会では「ラブオール」のみでも可
得点コールは常にサーバー(サービス権を持つ選手)の点数を先に読み上げます。たとえばサーバーが3点・レシーバーが5点なら「スリー・ファイブ」です。
同点の場合は「〇〇オール」を使います(例:3対3→「スリー・オール」)。ラリーが終わるたびに、主審が得点した選手側の腕を上げて副審に伝え、副審がスコアボードを更新してから主審が点数をコールする流れです。
主審が使うジェスチャー一覧
主審のジェスチャーはITTFで国際的に統一されており、言語が通じない相手にも判定を正確に伝えられます。声だけでなくジェスチャーをぜひ組み合わせることで、遠くにいる選手や観客にも判定が届きます。
得点・ポイントのジェスチャー
ラリーが完全に終了したことを確認してから行うのが鉄則です。得点した選手側の腕を肘を曲げて上げ、手はグー(握り拳)の形にします。
このシグナルは「この選手に1ポイントを加算してください」と副審へ伝えるためのものです。副審はジェスチャーを受けてスコアボードを更新します。
レット(やり直し)のジェスチャー
レットとは、ラリーを無効にしてやり直しを宣告することです。「レット」とコールしながら右手を開いて真っ直ぐ上に挙げるのが基本動作です。
レットが適用される主な場面は以下のとおりです。
- サーブのネットタッチ:「ネット」とコールし、同じく手を開いて上に挙げる
- 他台からボールが飛び込んだ:競技継続が危険なため即座に中断
- 選手の体調不良など:競技継続が不可能な事態全般
エッジボールとサイドボールの判定ジェスチャー
エッジとサイドは動作が異なります。混同しやすいため、しっかり区別して覚えましょう。
エッジボール(有効)の場合:「エッジ」とコールしながら、ボールがバウンドした台の縁(角)付近を人差し指で指します。得点は有効として認められます。
サイドボール(アウト・失点)の場合:「サイド」とコールしながら、両手を肩の前あたりに挙げて手のひらを自身の体の方向へ向ける動作をします。台の側面に当たった無効のボールを示すシグナルです。
ラリー中断・一時停止のジェスチャー
試合を一時的に止める場面には複数のケースがあります。それぞれの対応をまとめます。
- タイムアウト要求の受理:選手が両手でTの字を作ったら「タイムアウト」とコールし、両手を広げて試合を止める
- 促進ルール(エクスペダイト)の宣言:「エクスペダイト」とコール。ラリー中の場合は先に「レット」で中断してから宣言する
- 他台からのボール流入など:「レット」コール+右手を開いて上に挙げる動作で中断
ゲームセット・マッチのジェスチャー
1ゲーム終了時は「ゲームトゥ〇〇(選手名)」とコールしながら、勝者側へ手を向けるジェスチャーで勝者を示します。
試合全体が終了したら「ゲームアンドマッチトゥ〇〇(選手名)」とコールし、同様に勝者側へ手を向けます。その後は双方の選手に握手を促し、退場を見届けて審判の役割が完了します。
- 得点:得点側の腕を肘曲げで上げ、手はグー
- レット:右手を開いて真っ直ぐ上に挙げる
- エッジ:台の縁付近を人差し指で指す
- サイド:両手を肩前に挙げ、手のひらを自分の体へ向ける
- タイムアウト:「タイムアウト」コール+両手を広げて停止を示す
- ゲームセット・マッチ:勝者側へ手を向ける
1ゲーム終了時・チェンジコートの対応
1ゲームが終わるたびに、コールの読み上げとコート交代(チェンジエンド)が必要です。以下の流れで対応してください。
- ゲーム終了コール:「ゲームトゥ〇〇(勝者名)、△-△(ゲームスコア)」と宣言します
- チェンジエンド:1ゲームごとにコートを交代。副審が誘導を担当します
- ゲーム間休憩:最大1分間。副審がタイマーで計測し、終了時に「タイム」とコールします
- タオリング管理:両者の合計得点が6の倍数(3-3、6-0、9-3など)のときにタオル使用を許可します
- 次ゲームのサーバー確認:前ゲームの最終レシーバーが次ゲームのサーバーになります
最終ゲームの中間チェンジエンドは、どちらかの選手が5点に達した時点で主審が指示します。ダブルスの場合、この時点でレシーブ側ペアのレシーバーも交代します。
試合終了のコールと後処理
マッチが決まったら、最後のコールと書類処理まで丁寧に行います。試合後の対応も審判の大切な仕事です。
- 「ゲームアンドマッチトゥ〇〇(勝者名)」とコールする
- 副審が最終スコアをスコアカードに記入し、主審が確認・署名する
- 大会によっては試合後にもラケット検査を実施する(大会規則を確認)
- 試合終了後の握手・退場を確認し、次の担当審判員へ引き継ぐ
- スコアカードを大会事務局または審判長へ提出する
- 試合前:配置確認→用具検査→ネット確認→練習時間管理→トス
- 開始:「〇〇トゥサーブ、ラブオール」+サーバー側ジェスチャー
- ゲーム中:サーバーの点数を先にコール、腕上げ→ボード更新→得点コール
- ゲーム間:ゲーム終了コール→チェンジエンド→1分休憩→サーバー確認
- 試合終了:「ゲームアンドマッチトゥ〇〇」→スコアカード記入・提出
審判の詳細なルールは、公益財団法人日本卓球協会の公式ページで確認できます。
(出典: 公益財団法人日本卓球協会「審判」)

得点コールと試合形式の基本ルール
得点ルールとコール方法は、初めて審判をする人が最も戸惑いやすいポイントです。「何点先取か」「サーブ交代のタイミング」「デュース時の扱い」を事前に整理しておけば、当日の混乱をぐっと減らせます。
ここでは基本ルールからコールの言い方、よくあるミスの対策まで順番に解説します。

卓球の得点ルールと試合形式
1ゲームは11点先取制です。どちらかが先に11点を取ったら、そのゲームを獲得します。
10対10(デュース)になった場合は、2点差がつくまでゲームが終わりません。13-11でも15-13でも、2点差が条件です。
試合形式は大会によって異なります。
| 形式 | 先取ゲーム数 | 主な採用大会 |
|---|---|---|
| 5ゲームズマッチ | 3ゲーム先取 | 地域大会・部活の試合など一般的な大会 |
| 7ゲームズマッチ | 4ゲーム先取 | 全日本選手権など主要大会 |
また、以下のルールも押さえておきましょう。
- 各ゲーム間には最大1分間の休憩が設けられる
- 最終ゲームでどちらかが5点に達した時点でチェンジエンド(コート交代)を実施する
得点コールの順番と英語読み上げ
コールの鉄則は、サーバー(サービス権を持つ選手)の点数をぜひ先に読むことです。サーブ権が交代するたびに、先に読む数字も入れ替わります。
具体例で確認しましょう。サーバーが3点・レシーバーが5点なら「スリー・ファイブ」。次のラリーでレシーバー側にサーブ権が移ったら、同じスコアでも「ファイブ・スリー」と読みます。
よく使うコール表現をまとめます。
- 試合開始(0-0):「ラブ・オール」
- 同点:「〇〇オール」(例:3-3→「スリー・オール」)
- デュース(10-10):「テン・オール」または「デュース」のどちらも可
英語の数字読みが不安な方は次の表を参考にしてください。
| 数字 | 英語読み |
|---|---|
| 0 | ラブ(Love) |
| 1 | ワン |
| 2 | トゥー |
| 3 | スリー |
| 4 | フォー |
| 5 | ファイブ |
| 6 | シックス |
| 7 | セブン |
| 8 | エイト |
| 9 | ナイン |
| 10 | テン |
| 11 | イレブン |
サーブ権交代のタイミングと告知方法
サーブ権が交代するタイミングは、試合状況によって変わります。
- 通常時:2本ごとに交代(得点の多少にかかわらず2本で多くの場合交代)
- デュース(10-10以降):1本ごとに交代
- 促進ルール適用時:1本ごとに交代(デュースと同じ扱い)
サーブ権が交代する際は、次のサーバー側へ手を向けるジェスチャーで選手に明示します。言葉だけでなく動作で示すことで、双方に伝わりやすくなります。
なお、タオリング(選手がタオルで汗を拭くタイミング)は副審が管理します。両者の合計得点が6の倍数になったとき(例:3-3、6-0、4-2)が目安です。
初心者がやりがちなコールミスと対策
審判に慣れていないうちは、同じパターンのミスが起きやすいです。事前に把握しておくことで、本番の失敗を減らせます。
- サーブ交代直後に先読み順を間違える:「サーバー側を常に先に読む」原則を頭に刷り込んでおく
- デュース中(11-11、12-12…)のカウントが混乱する:副審のスコアボードを目視確認してから落ち着いてコールする
- サーブのネットタッチ(レット)を見落とす:サービスの瞬間はネット付近に集中して目視する
- 最終ゲームのチェンジエンドを見逃す:副審と連携して5点通過を常に確認しておく
- デュース時に2本続けさせてしまう:10-10になった瞬間から「1本交代モード」に切り替える意識を持つ
- 得点コールのタイミングが早い:ポイントが確定したことを目視確認してからコールする
- 1ゲーム11点先取。10-10のデュース時は2点差がつくまで続く
- コールはサーバーの点数をぜひ先に読む
- サーブ権は通常2本ごと、デュース以降は1本ごとに交代
- 交代時は手のジェスチャーで次のサーバーを明示する
- 最終ゲームの5点通過でチェンジエンドを実施する

試合中の重要判定を正確にこなす方法
審判は試合の流れを止めず、リアルタイムで正確な判定を下す必要があります。サーブ違反・レット・エッジ判定・カード提示・促進ルール・ダブルス特有のルールの6テーマを場面別に整理しました。「知らなかった」では済まない判定ミスを防ぐため、各基準と手順を具体的に確認しておきましょう。
サーブのルールと違反の見分け方
サーブは審判が最も集中して監視すべき場面です。違反の種類が多く、初心者審判が見落としやすいポイントが複数あります。
まず確認すべき基本の4項目はこちらです。
- トス高さ:ほぼ垂直に16cm以上投げ上げる。ネット高さ15.25cmが目安。斜めトスも違反
- オープンパーム:手のひらを開いた状態でボールを静止させてからトスする。指でつまんだ状態は違反
- ボール隠し禁止:サーブ開始からインパクトまで、体・フリーアーム・パートナーでボールを隠してはいけない(2002年改正)
- 打球タイミング:ぜひボールの下降中に打つ。上昇中に打つ「ぶっつけサーブ」は違反
また、一度トスしたボールをキャッチすると相手の得点になります。トスのやり直しは認められないため、注意してください。
違反を発見したときの手順は以下のとおりです。
- 明らかでない違反の場合、1試合につき1回だけ「注意(ウォーニング)」を与えられる
- 注意後の再違反は内容を問わず即フォルト(相手に1点)
- 故意と明らかにわかる違反は、最初から警告なしで即フォルト
レットの判定基準
レットはポイントを無効にしてサーブをやり直す判定です。発生する場面は主に3つあります。
- サービスネットイン:サーブがネットや支柱に触れて相手コートへ正しく入った場合。「ネット」とコールする。回数制限なし
- 競技環境の乱れ:他台からボールが飛び込む・観客の侵入・照明トラブルなど、競技継続が不適切な事態
- レシーバーの準備未完了:レシーバーが準備できていない状態でサーブが打たれた場合(ただし返球していないことが条件)
レット中は促進ルール計測用のタイマーも一時停止します。「レット」とコールしたら、ラリーを中断してサーブをやり直させてください。
エッジボールとサイドボールの見分け方
エッジとサイドは見た目が似ていても、判定結果がまったく逆になります。瞬時に見分けるための手がかりを覚えておきましょう。
| 種類 | 当たる場所 | 判定 |
|---|---|---|
| エッジボール | 台の上面の角 | 有効(得点) |
| サイドボール | 台の側面 | 無効(相手の得点) |
見分けるポイントは2つあります。
バウンドの方向:エッジは上方向・前方向へ弾む。サイドは下方向・外側へ弾けます。音の違い:エッジに当たると「カチン」という高音が出ることが多いです。
副審側のエッジ判定は副審が優先して確認します。主審が判断に迷った場合は副審に確認してください。ただし最終決定権は主審にあります。
イエローカード・レッドカードの提示基準
カードはバッドマナー(スポーツマンシップに反する行為)に対して提示します。段階的に適用されるため、手順を正確に把握しておきましょう。
- 台を蹴る・ラケットを投げる・ボールを故意に踏みつける
- 相手への暴言・挑発行為
- 不必要な遅延行為
- コーチからの不正アドバイスの受け取り
カードの提示は以下の順番で進みます。
- イエローカード(警告):初回の違反に提示。得点への影響なし
- イエロー+レッドカード(ペナルティポイント):同一試合中の2回目の違反。相手に1ポイント付与
- 失格(ディスクォリフィケーション):さらに悪質な行為が続いた場合。決定権は審判長(レフェリー)のみ
カードを提示する際は、カードを選手にしっかり見せながらコールします。イエローカードなら「ウォーニング」、ペナルティポイントなら「ペナルティ〇〇(選手名)」と声に出してください。

促進ルール(エクスペダイトシステム)の発動条件
促進ルールとは、試合が長引くのを防ぐために適用される特別なルールです。発動すると打ち方・サーブ権・カウント方法が変わるため、手順を覚えておく必要があります。
発動条件と手順
以下の条件を満たすと促進ルールが適用されます。
- 1ゲームが10分経過しても終わらない(タイムアウト時間を除いた実質プレー時間)
- ただし両者の合計得点が18点以上の場合は適用しない
- 両者の合意がある場合は10分経過前でも先行適用が可能
ラリー中に10分が経過した場合の手順はこちらです。
- 「レット」でラリーを中断する
- 「エクスペダイト」とコールする
- 審判長へ報告し、ストロークカウンター(追加審判員)を要請する
- カウンターが到着するまでは副審がカウントを担当する
発動後のルール変更
促進ルール適用中は2つのルールが変わります。
- サーブ権:2本交代から1本交代へ変更
- カウントルール:レシーバーが13回の返球に成功したらレシーバーの得点。13回目はコートに入らなくてもラケットに当たれば「成功」とみなす
ストロークカウンターはレシーバー側を向き、レシーバーの打球数のみ「1、2、3…13」と声に出して数えます。
ダブルスで注意すべき特別ルール
ダブルスはシングルスにはない固有のルールがあります。特に交互打球の監視とサーブ権ローテーションは見落としやすいため、重点的に確認しましょう。
- サーブコース限定:自コートの右半面→対角の相手コート右半面。センターラインへの着地はセーフ
- 交互打球の監視:ラリー中はペアが多くの場合交互に打つ(A→X→B→Y→Aの順)。同一選手が連続して打つと即失点
- サーブ権ローテーション:2本ごとにサーバーとレシーバーの組み合わせが変わる。チェンジエンド時の管理が必要
- 最終ゲームのチェンジエンド:どちらかのペアが5点に達した時点でチェンジエンド。その際レシーブ側のペアはレシーバーを交代させる
チェンジエンド時の取り決めも覚えておきましょう。前ゲームでレシーバー側だったペアが次ゲームのサーバーになり、レシーバー側のペアはレシーバーを交代します。
- サーブは「トス・オープンパーム・隠し禁止・下降中打球」の4点を同時に監視する
- レットはポイント無効・やり直し。促進ルールのタイマーも止まる
- エッジ(有効)とサイド(無効)はバウンドの方向と音で見分ける
- カードは「イエロー→イエロー+レッド→失格」の順。失格の決定は審判長のみ
- 促進ルールは10分経過で発動。1本交代・13回返球でレシーバー得点に変わる
- ダブルスは交互打球・サーブコース・ローテーション管理の3点を重点監視する

卓球の審判資格の種類と取得方法
日本卓球協会(JTTA)が定める国内審判資格は、「公認審判員」「上級公認審判員」「公認レフェリー」の3段階が基本です。さらに上位にはITTF(国際卓球連盟)の国際資格も存在します。各資格とも3年ごとの更新が必要なので、取得後も継続的な手続きが求められます。
(出典: 公益財団法人日本卓球協会「審判」)
日本卓球協会の審判資格制度の体系
国内資格は3階層で構成されており、下位資格での実務経験を積んでから上位を目指す仕組みです。単に試験を受けるだけでなく、加盟団体による推薦が必要になる点が特徴的です。
| 資格名 | 位置づけ | 主な権限 | 更新 |
|---|---|---|---|
| 公認審判員 | 国内・入門級 | 各種大会の審判実務 | 3年ごと |
| 上級公認審判員 | 国内・中級 | JTTA主催大会の準決勝以上を担当 | 3年ごと |
| 公認レフェリー | 国内・最上級 | 国内大会の審判長(レフェリー) | 3年ごと |
| ITTF国際審判員(IU) | 国際 | オリンピック・世界選手権を担当 | リカレント研修 |
| 名誉レフェリー | 特別称号 | 長年の実務功績への永久格付け | 更新不要 |
公認審判員資格の取得方法・受験条件
はじめて審判資格を目指す方は、まず公認審判員からスタートします。受験には以下の条件を満たす必要があります。
- 中学校卒業以上であること
- 日本卓球協会加盟団体の会員であること
- 所定の講習会を受講・修了していること
- 所属加盟団体長の認定を受けていること
試験内容は筆記(ルール知識)と実技(審判動作の実践)の2本立てです。各都道府県連盟が実施するため、日程や申込書はJTTAまたは所属の都道府県連盟に問い合わせましょう。
上級公認審判員・公認レフェリーへのステップアップ
公認審判員として経験を積んだ後、さらに上位資格を目指すことができます。各ステップの条件を確認しておきましょう。
上級公認審判員の場合
受験には、公認審判員として都道府県選手権大会以上での3年以上の実務経験と、20歳以上であることが条件です。加えて、所属加盟団体からの推薦が必要になります。
試験は年1回のみ実施(全国オンライン研修会+試験)。合格すると、JTTA主催大会の準決勝以上の主審・副審を担当できるほか、国際審判員資格試験の受験資格も得られます。
(出典: 公益財団法人日本卓球協会「公認レフェリー・上級公認審判員 資格試験」)
公認レフェリーの場合
上級公認審判員として3年以上の実務経験に加え、加盟団体や支部での役員実績・競技会運営の責任者経験が求められます。こちらも年1回のみ試験が実施されるため、申込締切の確認は必須です。
公認レフェリーになると、国内大会の審判長(レフェリー)を担当できるほか、上級審判員・公認審判員への指導・育成も可能になります。
ITTF国際審判員(IU)の場合
受験資格は、JTTA上級公認審判員または公認レフェリーの資格を持ち、英会話ができる方に限られます。合格するとオリンピックや世界選手権の審判を担当できる、最高峰の資格です。次回試験・リカレント研修の日程はJTTAの審判ページで最新情報を確認してください。
資格の更新に関する注意事項
公認審判員・上級公認審判員・公認レフェリーはいずれも3年ごとに更新が必要です。更新を怠ると資格が失効し、再取得が必要になる場合があります。
- 更新期限を過ぎると資格が失効し、再取得が必要になるケースがある
- 更新講習会への参加が必要な場合があるため、期限直前ではなく余裕をもって確認する
- 国際審判員資格はリカレント研修が定期的に実施されるため、ITTF・JTTAの最新情報を随時チェックする
更新手続きはJTTAまたは都道府県連盟が取りまとめて行うことが多く、対象者には個別通知が届く場合もあります。郵送対応の連盟もあるため、所属の加盟団体に案内を確認しておくと安心です。
- 国内資格は「公認審判員→上級公認審判員→公認レフェリー」の3段階
- 公認審判員は筆記+実技の試験に合格し、加盟団体長の認定を受けて取得
- 上位資格には一定年数の実務経験と加盟団体の推薦が必要
- すべての資格(名誉レフェリーを除く)は3年ごとの更新が必要
- 国際資格はJTTA上級公認審判員・公認レフェリーが受験資格を持つ
まとめ:卓球審判のやり方をマスターして試合を円滑に進めよう
ここまで読んでいただければ、卓球審判の基本はしっかり押さえられています。最後に記事全体の要点を整理して締めくくりましょう。
- 役割分担:主審(最終判定権)・副審(補佐・スコア管理)・審判長(大会統括)の3種類
- 試合の流れ:用具検査 → トス → 「ラブオール」 → ゲーム進行 → チェンジエンド → 「ゲームアンドマッチ」
- 得点ルール:11点先取・デュースは2点差・サーブは2本交代(デュース時は1本交代)・サーバー側の点数を先にコール
- 最低限のジェスチャー:得点(グー拳で腕を上げる)・レット(手を開いて上に挙げる)・エッジ(指差し)・サイド(両手を胸前で開く)の4つ
- 重要判定ルール:サーブの16cmトス・ボール隠し禁止・エッジ有効/サイド無効・促進ルールは10分&合計18点未満で発動
- 公認審判員資格:中学卒業以上かつ加盟団体の会員であれば誰でも受験可能
- 最速の上達ルート:練習試合や地域大会の敗者審判で、実際に声に出して動いてみること
知識を頭に入れたら、次は実際に動いてみるのが上達への近道です。練習試合や地域大会の敗者審判に積極的に立候補して、コールとジェスチャーを体に染み込ませましょう。公認審判員を目指すなら、公益財団法人日本卓球協会「審判」で最新の講習会・試験日程を確認してください。ルールに不安を感じたら、公益財団法人日本卓球協会「卓球の基本的なルール」で公式ルールを随時確認する習慣をつけましょう。
最初からすべてを完璧にこなす必要はありません。選手に「フェアな試合」を届けることを第一に意識するだけで十分です。

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